あのときすきになったよ | ジャスミン茶タイム

あのときすきになったよ

あのときすきになったよ  「あのときすきになったよ」 薫くみこ・さく/飯野和好・え

                                                                      

図書館で お花ちゃんが選びました。

                                                                       

ある小学校の 二人の女の子の話。

ちっとも仲良しなんかじゃない 「きくち まりか」 さんは 私の後ろの席。

おしっこ漏らしてばかりいるから みんなは 「きくちさん」 じゃなくて 「しっこ」 って呼ぶ。

私は 「きくちさん」って呼ぶ。 時々心の中で「しっこ」って呼ぶけど 誰にも聞こえないから・・・。

ある日 ブランコの取り合いで 大喧嘩。

                                                                  

しっこのしっこたれ

うんこたれ

ぶたぶたのぶう

おにばばのはなくそ

わるくちが からだじゅうで あばれまわった。

                                                                   

あるきっかけから 少しずつ気になる存在に・・・。

私が学校休んだ日に ポストに入っていた連絡帳

                                                                   

かさまつゆいこだいじょぶですか

なんでかぜひいたですか

びよきなおしてはやくがっこにおいでください。

きくちまりかはつまらないですよ・・・

きゅうしくの ぴいなつくりむあげます     さようならきくちまいか

                                                                 

女の子は しっこさんに会いたくなった

こんな気持ちの変化、 小さい頃 たくさん経験したかも

そして嬉しかったり すごく悲しくなったり 大好きだったり 絶交したり・・・

大人から見たら 不器用なそんな気持ちの変化が たぶん 社会性をつくっていく

                                                                   

そのあとの学校で 私の 大きな事件

「手をたたきましょう」 をうたってるとき、おしっこがしたくなった。

もうちょっと もうちょっと、とがまんをして歌っていたけど、

「足ぶみ しましょう」 をしたとき おしっこがでてしまった。

  くつしたが ぬれてく ・・・・・ 。

  うわばきも ぬれてく ・・・・・ 。

わたしは 下を むいた。

どうしよう どうしよう、と おもいながら 水たまりが 広がっていくのを うごけないで 見ていた。

                                                           

ザーッと うしろで おとがして、 わたしの 水たまりが ながされた。

ふりむくと、 しっこさんが、 かびんを さかさにもって あじさいのまん中に たっていた。

                                                                     

私の 大きな事件は 誰にもばれなかった。

しっこさんは 先生に叱られて 廊下に立たされた。

                                                                     

そして この時が 「好きになった」 「あの時」

                                                                   

おしっこで語らなくても イイって言えば いいのだけれど

恥ずかしながら、母は しっこさんの行動を読むとき  しばらく 読めなかったのね。

「あっ・・・ごめん。 泣きそう・・・。」 しっこで泣いてりゃ世話ないのだけれど そんなお話でした。