先日、人に会った
その子は大分太っていたし、歳も取った印象だった…
その子は以前職場で自分よりセンパイだった
けれども年下
本来なら自分が敬語を使って話すべきなのだけど
会社の経歴は長いのに気取らないし威張らない
何故かこの子と話す時は自分は年上面で話せていた
少しの間ではあったけど一緒に働いたりしていた時期もある
しかし、思い立ったのか会社を辞めて知り合いの車屋さんへ
自分も後輩づてに頑張ってやっていると聞いて安心していたけど
リーマンショック以降の不景気で会社が倒産
十代の頃に結婚していて
嫁さんもいるし、小さい子供だって食わしていかなきゃならないのに…
その後に聞いたのは
友人だか知り合いだかとブローカーをやっているという話だった
そしてしばらくして、離婚したと聞いた
「アイツ、大丈夫なのか」と良く聞かれた
自分だって解らない
けれど、あの子のことだから大丈夫だろう
食いつないでいけるくらいの技量はあるから
周りに聞かれてもそう答えていた
不安なのは資格ご用達のご時勢に
ある程度の免許や資格を持っていなかった事が気がかりだった
そして先日、自分の職場に訪れた
何年振りだろう
元気そうだ
新しい家庭も築いて頑張ってると話してくれた
職場は?と聞くと
恥かしそうに名刺を出した
店長と書かれている
聞くと以前から知っている人に車屋をやらないかと言う話になり
今度店舗を一つ任されると言う
場所を聞くとこれまた知っている車屋さんだった
しかしその車屋は潰れ
その場所にまったくの新店舗を構えると言う事だ
知っている車屋が無くなり
今度は以前の職場の同僚がそこに新店舗を構える
一つ無くなり 一つ増える
寂しくもあり、嬉しくもあった
嬉しい気持が多少強かった
仕事の事、家庭の事を色々と聞いた
もうその子とは言えないほど逞しくなっていた
しばらく間を置き
彼は「がんばらなきゃ」と小さな声でつぶやいた