やがて自分は中学生になった
真新しい詰襟が痛かった
半年もすると学校生活にも慣れてきた
中学校は色々と刺激的で面白い
ある日
学校に忘れ物をした
急いで取りに戻る
帰り道で小学校の2人の悪友に会った
1人はいつも自分に喧嘩を売るやつ
もう1人はそいつの太鼓持ちだ
そいつは一言二言、
自分に悪たれをついた
道場に通って自信が付いた自分は
「ナンだと!あぁ!?」向かっていった
向こうは面食らったようだった
言い合いをして
2、3発殴ってやった
息を切らしてお互いの襟首を掴んで
こう着状態
太鼓持ちはどうすればいいのか
戸惑っている
するとうちの近所のおじさんが通りがかり
「喧嘩はやめなさい」
自分は
「解りました!」と相手の襟首を離した
相手も自分の襟首を離していた
相手は「覚えてろよ!」と
鼻を押さえて帰っていった
「いつでも来い!」なんて自分は言っていた
学校に帰ると
暗がりでほとんど解らなかったが
口から血が出ていたのは知っていた
でもほとんど相手の鼻血だった
シャツが血まみれになっていたらしく
女の子に
「○○血が付いているよ!」と言われた
「喧嘩してきたから!」と明るく言うと
「なにそれ?喧嘩って!?」と笑っていた
それがホントだと解ると
小学校から一緒のクラスだったその女の子は
困ったような、悲しそうな、
ちょっと困惑した顔で
黙ってこちらを見ていた
別にお互いに特別な感情があったわけでもない
ただ小学校の時、
よくあそんでいた女友達の1人だった
自慢ではないけど女の子には優しかった自分
「そんな事、するやつじゃなかったのに」と
思われたのだろう
あの顔は忘れられない
それから殴ったやつの仲間からは一目置かれたようだ
自分もそれが原因で
最終的に「気に入らなければ殴ればいい」
、、、なんて考えを持つようになってしまった
そんなある日学校で渡り廊下を歩いていると
A先輩が仲間と座っていた
長ラン、ボンタン
ウンコ座りをして自分に
「おう、○○」
「まだ道場通ってるの?」と
恫喝するようで優しく聞いてきた
「はい通ってます」
笑いながら
「まだやってるのか」
立ち去る自分の後ろで
A先輩の仲間が
「なに道場って?」と聞いていた
いまやA先輩は
学校、学区外でも有名だった