今日、バイトが終わって店を出た。
いつものように
むかえの店の人に「さようなら」と手を振った。
彼は、私が仕事が終わると、
いつも笑顔で手を振ってくれるのだ。
さて、帰ろうとしたとたん
「マッテ」
その彼に声をかけられた。
「はい?」
「アナタ、名前ハ?」
「○○」
やたら笑顔のその彼に圧倒されてしまったとでもいうのだろうか?
躊躇わず答えてしまった私もどうかしているが、
よく見る顔だけに、多少の安心感があっったのかもしれない。
「アナタ日本人?」
「うん。日本人。」
…説明しよう。
この街は、やたら外国人が多い。
中国人、韓国人、フィリピン人、ブラジル人、トルコ人…。
一見、何人かわからない人が多い。
そして、今目の前にいるこの人はブラジル人だ。
そして、彼が勤めているのは、ブラジル人の洋品店。
「アナタ、何歳?」
「29」
「オゥ~。一緒。結婚シテル?」
訊くのかい?其れを?ワタシに?
「してた。」
「オゥ~」
「別れた。」
あ、しまった。言わなくてもいいことを…
つい口がすべった。
「電話シテクダサイ。」
彼は電話のメモを、私に差し出した。
「ごめんね。まだ立ち直っていないから。」
この大嘘つきが!!
でもこうでも言わないと
彼の世界に引きずられてしまう。
そう思った。
でも、下手に愛想を振りまくよりも、下手に断るよりも、
あなたが悪いんじゃないの。そういった余韻を残して…。
かれは残念そうに笑いながら、
両手を振った。
「ワタシ、アナタ好キデス。マタネ。」
「ありがと。またね。」
だが、彼は知らない。
「また」は来ない。多分。
私は今日でこの店をやめるのだから。
自分は、つくづく嫌な女だと思った。
実際彼が
ブラジル人だからとかタイプじゃないとか
そういう問題じゃない。
もともと色恋沙汰に関しては奥手な私。
ただ、恐がっているだけかもしれない。
だが、男は暫く遠慮したい。
そんな気持ちもある。
複雑な思いを胸に、家路につくのであった。
いつものように
むかえの店の人に「さようなら」と手を振った。
彼は、私が仕事が終わると、
いつも笑顔で手を振ってくれるのだ。
さて、帰ろうとしたとたん
「マッテ」
その彼に声をかけられた。
「はい?」
「アナタ、名前ハ?」
「○○」
やたら笑顔のその彼に圧倒されてしまったとでもいうのだろうか?
躊躇わず答えてしまった私もどうかしているが、
よく見る顔だけに、多少の安心感があっったのかもしれない。
「アナタ日本人?」
「うん。日本人。」
…説明しよう。
この街は、やたら外国人が多い。
中国人、韓国人、フィリピン人、ブラジル人、トルコ人…。
一見、何人かわからない人が多い。
そして、今目の前にいるこの人はブラジル人だ。
そして、彼が勤めているのは、ブラジル人の洋品店。
「アナタ、何歳?」
「29」
「オゥ~。一緒。結婚シテル?」
訊くのかい?其れを?ワタシに?
「してた。」
「オゥ~」
「別れた。」
あ、しまった。言わなくてもいいことを…
つい口がすべった。
「電話シテクダサイ。」
彼は電話のメモを、私に差し出した。
「ごめんね。まだ立ち直っていないから。」
この大嘘つきが!!
でもこうでも言わないと
彼の世界に引きずられてしまう。
そう思った。
でも、下手に愛想を振りまくよりも、下手に断るよりも、
あなたが悪いんじゃないの。そういった余韻を残して…。
かれは残念そうに笑いながら、
両手を振った。
「ワタシ、アナタ好キデス。マタネ。」
「ありがと。またね。」
だが、彼は知らない。
「また」は来ない。多分。
私は今日でこの店をやめるのだから。
自分は、つくづく嫌な女だと思った。
実際彼が
ブラジル人だからとかタイプじゃないとか
そういう問題じゃない。
もともと色恋沙汰に関しては奥手な私。
ただ、恐がっているだけかもしれない。
だが、男は暫く遠慮したい。
そんな気持ちもある。
複雑な思いを胸に、家路につくのであった。