新学年が落ち着いてきて、各学校では学校説明会や授業公開が行われる時期になってきた。


 子どもの学校選びでは公立推しになっていたことを思い出す。自分が高校受験の際に内申点が取れず私立を第一志望にして進学したものの、公立に進んだ友人が自由に楽しく高校生活を謳歌しているのを見聞きして羨ましかった。共学の公立高が行事も盛んなのも後で知った。地味な女子校での居心地は悪くなかったが、公立校の子たちがキラキラしているように見えていたのだろう。内申点で行ける公立に行けばよかったと悔やみ、子どもが生まれたら絶対に公立高校に行かせたいと思うようになっていた。


 その結果、子どもが受験を意識し始めたら公立を優先して学校見学をした。そして子どもは公立高校へ進学した。私は行事を見に行ったり部活の応援をしたり、自分の高校生活ではできなかった経験をすることができた。


 自分の高校生活をやり直すために子どもを誘導してしまったのかもしれないと思う時がある。


 しかし、子どもが高校卒業後も高校時代の友人と仲良くしているのを垣間見ると、子どもにとって良い選択だったのではと思う。自分の居場所が見つかる学校選びが出来れば何よりだ。親が誘導するのでなくあくまで手伝いにならないといけなかったと反省している。