物心ついた時から人の顔色を伺う子どもだった。
それは決して悪い意味ではなく、今で言うところの空気が読める子だったのかも知れない。
明るく楽しく一見人気者。
でもいわゆる女子のグループに所属することは苦手。
だから男子のカラッとした友達付き合いにいつも憧れていた。
日によって一緒に過ごすグループを使い分け、それでも嫌われることなく過ごしてこれたのは、ある意味一種の才能だったのかも知れない。
お陰で女子同士のドロドロした諍いとは無縁に過ごしてきた。
人は友達を作るとき、自分と似たような仲間を見つけて友達を作るのだと思う。
が、私はなかなかその仲間を見つけ出すことが出来ない。
理想を言えば、自分の友達となる人には自分が敵わないほどの美貌やセンスや才能を持っていて欲しい。
私がどう転んでも敵わない相手ならきっと安心して甘えることが出来るから。
そうか、私は甘えたいんだ。
そして今日も私は懲りずに甘えられる相手を探している。