「本心」平野啓一郎著を読んだ。


背表紙のあらすじ「舞台は、「自由死」が合法化された近未来の日本。最新技術を使い、生前そっくりの母を再生させた息子は、「自由死」を望んだ母の、<本心>を探ろうとする。」に興味を惹かれたので。


本の中では息子が母親をバーチャルフィギュア(VF)を作ってもらい再生する。
当然、もし私だったら息子を作ってもらうということを想像して読んだ。何歳の息子を再生したいか??
本の中では子どもを亡くした親は成長したお子さんを作る事も多いと。私もそうするのか?一緒に過ごした子ども時代の息子だったら、VFだから見た目は成長しないし、結局自分だけ年老いていくのか。。。
さて、どうするか?などなど。読み進めながら真剣に考えていた。

こんな境遇になってしまった私には考えさせられる事の多い小説だった。

主人公はリアルな人間関係が充実するにつれて、母親のVFとの関わりが少なくなっていっていたが、きっと私はこちらの世界がいくら忙しくなっても、息子のVFは手離さないだろうな。。。