ふじこは、別人のように変わってしまって
中学時代の面影がない。
少し、ふっくらとしていた。
「なんで、俺はこいつのことが好きになったんだろう」 疑問に思った。
「れいこ」 は中学校時代よりも
可愛いというか綺麗になっていた。
僕は二人に話しかけた。
「久しぶり、涼だけど覚えてる?」
「覚えてるよー」
即答だった。
二人と話していると
偶然にも、れいこは東京に上京したみたいだ。
「何っ!?東京!」
心の中で呟いた。
「ふじこ」 と 「れいこ」は
中学校を卒業してからも連絡を取り合っているみたいだ。
互いに詳しいことも知っていた。
僕は、さりげなく「彼氏とかいるの?」と
二人に聞いてみた。
というより、本心は「れいこ」 だけに聞きたかった。
「いないよ」
二人とも同じ答えだった。
僕はその場で、二人の連絡先を交換したが、
同じ、東京に住む「れいこ」とは
最近できたばかりの「ヒカリエ」に行く約束をした。
同窓会も楽しかったが、
僕には思いがけない収穫があった。
東京に帰ってきた僕は
普段と変わらない生活の中でも
気持ちが踊っていた。
確実に「れいこ」との約束がそうさせていた。
女の子と二人で遊びに行くのなんか
学生時代以来、、、、、約5年ぶり
胸が踊らないわけがない。
自分の中では、既にその日の計画を立てていた。
久しぶりの体験だったので
尋常じゃないくらい気合が入っていた。
まだ、その時は「好き」という感情がまったくなかった。
ただの「友達」、、、そんな存在でしかなかった。
「ヒカリエ」、、、、、、、、、、、、
遂に、待ち望んでいた日。
いつも以上に、服装と髪の毛に気を配った。
「午前11時、渋谷のモヤイ像前に待ち合わせ」
しかし、東横線がして間に合いそうにない。
僕は「れいこ」にメールを打った
「電車が遅延していて少し遅れるかも」
すぐ返信が来た
「私も遅れてる」
偶然にも同じ時間の同じ電車に乗っていたのだ
結局、モヤイ像前に集合ではなく
渋谷駅のホーム待ち合わせに変更になった。
電車を降りて、歩いていると
後ろから肩を叩かれた。
振り向くと「れいこ」がそこに居た。
改札を抜けて、ヒカリエに向かっている時
「れいこ」が「お腹すいた」と言う
そう言えば、僕もまだ何も食べてなかった。
初めにお昼ご飯を食べることになった。
「何が食べたい?」と聞くと
「ロブション」
「えっっ・・・ロブション???」
言っている意味が分からなかった。
話を聞くと、どうやらパン屋の名前らしい。
とりあえず「ロブション」に向かった。
すると物凄い人だかりが
「ロブション」はヒカリエの中でも人気店らしく
とても混んでいた。
僕とれいこも、最後尾に並ぶ。
売り場が人で溢れ、パンが取りずらい。
なんとかカレーパンとクロワッサンを二つずつ
トレーにのせ会計を済ませた。
一旦、店の外に出て
空いているスペースを見つけ
身を寄せ合うようにして
買ったばかりのパンを食べた。
距離が近かったので、少し緊張して
パンの味があまり分からなかった。
お腹が満たされた僕らは
大きなヒカリエの中を散策した。
「すごいねー」 「すごいねー」と
何度も言いながら見て回りました。
人ごみの中、歩き回ったので
一店のカフェに入り、少し休憩をした。
この時が、その日の中で一番多く話すことができた。
他愛のないことだが、凄く楽しかったのを覚えている。
仕事を始めてからは、ずっと一人に時間が
長かった自分にとっては
なによりも充実した時間になった。
この日は、それで別れた。