4月10日、アメリカでDragonball Evolution(以下DBE)が公開された。

アメリカにはドラゴンボール(以下DB)のファンが大勢いる。

既に相当人数がYoutubeにDBEのレビューをアップしている。

しかしながら予想通り、酷評の嵐で、肯定的なレビューを見つける方が難しい。

日本のメディアでは「賛否両論」などと言っているが、どう客観的に解釈しても、否定的な意見が圧倒していると言わざるを得ない。

(余談だが、浜崎あゆみの主題曲は、大勢ではないものの、彼女のファン以外にはあまり評判は宜しくなく、ましてDBのファンからすれば、なんか知らん東洋人に歌わせるくらいなら、「チャラヘッチャラ」にしてくれという感じのようだ。)

アメリカのDBファンなら誰でもDBが日本製のアニメだということを知っており、またしてもハリウッドが日本の作品を駄目にしたという意見が大勢を占めている。

「ストリートファイター」「スピードレイサー」「ゴジラ」「マリオブラザーズ」など、彼らが何かと引き合いに出すのが過去の日本作品のリメイクで、まさにDBEは悪夢の再来だと嘆いている。

ただ私個人の感想として思うのは、DBEほどアメリカ人の神経を逆撫でした日本作品のリメイクは他に無いのではないかということだ。

彼らの怒りの度合いは半端ではない。

DBは古い作品であるせいもあってか、他のアニメと違って、幅広い層に支持されている。

それこそ、オタクと言われる人々以外にも、男女問わず、人種問わず、年齢問わず、色々な層に愛されている作品である。

普段アニメなんか全く観なさそうな全身刺青を入れたスキンヘッドのヒスパニックの兄ちゃんでさえも熱くDBを語る姿は少し奇異に感じるものの(偏見かも知れないが)、逆にそれだけ裾野が広いんだろうなと思える。

日本人もアメリカ人もファンに違いは無い。

ここまで怒りの声が大きいと、もはや彼らの怒りを米メディアも無視できないだろう。

幸か不幸か、日本のアニメ・ゲームのリメイクブームは止む気配を見せていない。

つい先程も「フルメタルパニック」という日本のアニメがリメイクされるという報道があったばかりで、他にも大作「AKIRA」や人気アニメ「カウボーイ・ビバップ」などのリメイクが絶えず話題になっている。

それゆえに、この「Dragonball Evolutionショック」を教訓として、ハリウッドも再考してくれることを願う。

今ならまだ、次に控えている「ATOM」(鉄腕アトムのリメイク)も間に合うかも知れない。