仏教や量子論でいう「一即一切、一切即一」のうち、「全宇宙には一点が遍く存在している」という方はイメージしやすいのですが、「一点に全宇宙が畳み込まれている」の方はイメージしにくいので、ここで説明しますと以下の通りです。

 

まず、宇宙空間を球体に見立て、今、私たちがこの真ん中にいて、そこで球体を真っ二つに分割します。その後、分割した半球体それぞれを、私たちの立ち位置を頂点にして“グレン“と裏返します。できた二つの半球体を180度回転させたうえで切断面を合わせて球体を作ります。

 

すると、球体の外からは私たちがどちらかの球体表面の真ん中にいるように見え、この作業を切断面を変えて360度方向で繰り返すと、球体は自分(という点の集まり)に覆われます。宇宙は自分を起点(中心)にして外側に展開していると同時に、自分(という一点)の内側にも展開しているのです。