風水の知恵一、漢方と氣
風水の知恵一、漢方と氣 さて、東洋医学を代表する漢方ですが、大陸では古代より多くの人口を有したことから、結果として様々な薬草が多くの人間を使って試されることで発展しました。 一方、日本では、「和方」といわれる独自の医学が古代よりありますが、漢方の流入、混淆(こんこう)によって影の存在となっています。例えば、徳川家康は漢方の「補中益気湯」と「八味丸」とを服用していましたが、我が国で古代から使われてきたものには「辰砂(水銀)」や「一粒金丹(阿片)」があります。 他方、漢方は、前漢時代から後漢時代にかけて陰陽五行説で説明されることとなり、「五臓六腑」の概念が生まれ、臓器を陰陽二元の観点から分類されました。陰の性質をもつものが肺、心臓、脾臓、肝臓、腎臓の五臓で、これに「心包(しんぽう)」という心臓の働きを助ける仮想の臓器を想定し、血流の外側を流れる脈外の「氣」が、心包から全身を巡っていると考えます。 一方、陽の臓器として大腸、小腸、胃、胆臟、膀胱、そして多様な疾病に関連する特別な経絡「三焦(さんしょう)」を想定し六腑とします。 そして、五臓六腑の相互には相生、相克の関係があり、また、五臓六腑の各々の働きが強くなったり、弱くなったりすると発病すると考え、弱くなることを「虚」、強くなることを「実」と呼びます。 陰陽五行説では、森羅万象はカタカムナ玄学でいう「潜象界」に当たる「氣」から作られるとしますが、この氣が通る道を「経絡」といい、経絡から分かれる支線を「経脈」、さらに「孫脈」へと分かれます。経絡には「経穴」という中継点があり、鍼灸師はここに鍼や灸を施し、氣の流れを良くし体調の改善を促します。 これに対し気功師は、患者の弱っている臓器に経絡を通じて「気」を送り改善を試みます。 「氣」は三つの要素からなり、一つは親から受け継いだ氣、二つ目は生後、食事を通してと入り入れた氣、三つめは呼吸によって取り込まれる大気中の氣で、これが最も重要な潜象界のエネルギーです。実際、気功師の手からは電磁波が出ていることが科学的にも証明されています。