いままで僕は毎日を全力で…
そう、ただ全力で生きてきた
ただがむしゃらに努力し
勉強をして
地元で有名な私立の超進学校
と呼ばれる高校に入学し
常に成績上位者になるように
努力したし、家族を含め
周りから、それを期待されていた
もちろん、僕自身もそれが誇らしく
自分の自慢でもあった
大学受験のとき
僕は日本で有数の国立大学を受けた
結果はあえなく失敗
それを、1浪、2浪とくりかえし
3浪では同じ結末どころか
先日のセンター試験で
受ける権利すらないような点数を
叩き出してしまった
常に模試ではSランク
東京大学ですらA判定を
取れるくらい勉強して自信も
持ち合わせていたのに
本番で毎回失敗する
今年で受験を辞めることにした
僕は今年で22才になる
いままで学業に専念して
そればかりを追い求めていた
でも気がついた
僕は何もないのだと
資格も職歴も
アルバイトは何軒か経験したけれど
僕は就職に有利な資格取得を
していなかったのだ
家が大変貧しく
アルバイトしながら
生活費と入試費用を貯めて
その合間に勉強をする
そのような生活をしてた僕に
資格を取るという考えなど
まったく無かったのだろう
そして、いざ就職と考えると
なにをしたら良いのか分からない
勉強が全てだった僕は
何がしたいのかもわからない
ゲームが好き
アニメが好き
音楽が好き
それらを仕事に出来るとは思えない
教師に憧れ、同時に物理学を
個人的に研究するのが好き
これを仕事にするには
学歴が足りない
僕には何が出来るのだろう
僕に価値があるのだろうか
今の僕には何もない
価値も何もないのだ
その結論に至るには十分だった
なにも分からない世界に
武器も知識もなく
放り出された僕は
なにをすればいいのかも分からず
ただ立ちすくむしか
ないのだろう
こんな僕でも
笑っていられるような
時がくるのだろうか…
明るい未来がまっているのだろうか
そんなことを思っても仕方ない
不安で仕方ないけど
立ち止まらず歩み続けるとしよう
未来の僕があの時に
戻ってやりなおしたいな
と思わないように
ただ進んでみよう