母校・早稲田大学の大隈講堂で10/23、講演を行う機会をいただきました。

 


 


大隈講堂での講演は2度目で、前回はニュースキャスターという立場での登壇でした。

今回は、創立140周年という記念すべき年の稲門祭に、同じ維新の風を受け同時期に誕生した作新学院の理事長としてこの舞台に立ち、「グローバル・シチズンを育む教育戦略」いう演題で語らせていただきました。


早稲田大学も作新学院も、幕末から明治維新にかけて吹き荒れた西欧列強からのグローバル旋風に負けず、国家の威信や独立、個人の自由や自立を守り抜ける人財を育成せねばならないという、ビジョン、志を掲げ創設されました。

「作新」という校名は、坂本龍馬など幕末の志士たちの師であった勝海舟によって命名されましたが、“新しきを作る”という「作新」のフロンティア・スピリットと、早稲田大学の“進取の精神”には通底するものがあります。

また、早稲田の校歌に謳われる“学の独立”を守るため、作新も闘ってきました。

足尾鉱毒事件で天皇に直訴した田中正造を匿ったことにより、公権力から学院の独立性を侵害された期間は20数年余に及びましたが、そうした蹂躙に屈せず137年に亘り自由で自律した校風を守り続けてきました。

本来、教育者である船田家が国政に出ることになった背景には、公権力から作新の「学の独立」を守るためという明確な目的がありました。

それは今日まで、1ミリたりとも変わってはいません。


今回の講演でのひとときを通して、ひんやりと静謐な大隈講堂の大気や、往時を偲ぶクラシカルで品格ある佇まいから、時空を超えた特別なパワーを享受することができました。

このままでは沈没してしまいかねない日本丸を救う道は、「グローバルな視点に立った主体性教育の充実」以外にありません。

日本の未来は今、子どもたちという姿で、確かに私たちの掌の中にあります。

羽ばたかせるも、埋もれさせるも、私たち次第です。

日本の未来を拓く志士の一人として、私たち作新学院はその総力を結集し、国難を乗り切れる人財を創立の理念を全うし、育んで行きます。

そう大隈公の銅像に誓った、秋の昼下がりでした。