パリ同時テロを受けアップした記事『今こそ、心に平和の砦を』が、ソーシャル・ニュースサイト「ハフィントンポスト」日本版に掲載されました。(http://www.huffingtonpost.jp/kei-hata/defences-of-peace_b_8595470.html)
世界最大級のニュース・ブログサイトである「ハフィントン・ポスト」(通称ハフポスト)は、2005年米国で創設。現在、英国やイタリア、フランスなど12カ国10言語で各国版が展開され、サイト訪問者数は米国で月間4600万人を数え、月間投稿件数は800万件を越えるそうです。

2012年には、イラクやアフガニスタンの戦争で負傷した米兵についての連載記事で、優れたジャーナリズムに与えられるピュリツァー賞を受賞しています。

朝日新聞と提携して設立された「ハフィントンポスト日本版」も、月間1億PVを突破し、月1500万人が訪問(2015/08/08)。政治やビジネス、社会情勢などが分かりやすく整理され提供されています。

ハフポストでは、各記事に対しアカウントを持つ人なら誰でもコメントを投稿し、ネットでの議論ができますが、日本版では炎上などの混乱を起こすことなく建設的な議論が展開できるよう工夫がなされています。コメント投稿に関するガイドラインが設けられており、これに沿った“品位ある環境”を保つため、コメントを事前にチェックするなどの監視を行っているそうです。

人々の心の中に“平和の砦”を築くため、最も大切なこと。

一つは、「多様で正しい情報が得られること」。

もう一つは、「対話を続けて行くこと」。

この二つだと、私は思います。

しかし現実に目を向ければ、米国では次期大統領選の共和党候補として支持率トップのドナルド・トランプ氏が「イスラム教徒全面入国禁止」発言を行ない、またフランスの州議会選挙では「移民排斥」を掲げる極右政党・国民戦線が、仏本土13州中6州で首位となる大躍進を見せるなど、世界のそこここで心の中の“平和の砦”は、確実かつ急速に瓦解し始めています。

「インターネット上に良質な言論空間を作りたい」- ハフポスト日本版 松浦茂樹編集長の言葉が何より重く響く2015年、年の瀬です。

(参考文献:『知恵蔵2015』ハフィントン・ポスト解説)