融資が不良債権化すると、長銀が作った受け皿会社が、担保の土地を簿価で買収し、借入金を返済させまし
「今日の名言」は・・・
・長銀の場合の手口・・融資が不良債権化すると、
長銀が作った受け皿会社が、融資先の所有する
担保の土地を簿価で買収し、それによって
借入金を返済させました。受け皿会社は、長銀から
土地購入資金に加えて建設資金の融資も受け、
引き取った土地に建物を建てて賃貸し、
その賃料で長銀からの融資の利払いをします(p248)
「戦後経済史」野口 悠紀雄、東洋経済新報社
【私の評価】★★★☆☆(79点)
■不良債権とは、借金返済が難しくなり、
かつ、担保の価値が下がってしまい、
担保を処理しても借金返済ができないこと。
当時は値上がりの期待できる
土地を担保としていましたので、
時間を稼ぐ必要がありました。
そこで、その担保の土地を
簿価のままで銀行の作った別会社に売却し、
借金を返済させます。
これで不良債権ではなくなります。
土地を担保に借金をさせた負い目が
銀行にあったのでしょう。
■一方、高値の土地を買った
銀行の別会社は、
土地に建物を建て、賃借料で
借金を返済していきます。
もちろん高い土地に建てているので
経営は厳しいものですが、
時間稼ぎはできる。
そして、土地の値段が上がれば、
すべてはうまくいく。
しかし、土地の値段が上がらなければ、
いずれその会社は破綻し、
銀行も破綻することになるわけです。
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