ブースターをやっていない国ほど、感染者がいないのはなぜなのか。逆に感染が拡大している国はブースターをやったからなのかを調べるために単にアジアの先進国と後進国をピックアップするのを止めて、以下の条件をそろえて5か国の比較をしました。

 

前提となる国の選定基準。

  • 周りを海で囲まれた島国であること。
  • 人口密度が近い事。
  • 日本を含めること。
以上を条件として選定した国は、日本、イギリス、スリランカ、フィリピン、ジャマイカ
となりました。
 
次に各国の医療水準を探るために、1000人当たりの医師の数と1000人当たりの乳幼児の死亡数をしらべました。
 
1000人当たりの医師数
日本        2.41
イギリス          2.81
スリランカ         1.00
ジャマイカ         1.31
フィリピン         0.60

乳幼児死亡数(1000人当たり)
コロナの死者数ではありません。医療の質を推測するために選定した指標です。

日本              1.8
イギリス          3.7
スリランカ         6.1
ジャマイカ     11.9
フィリピン         21.6
 
以上の数値から途上国は概ね病気になってからの医療のアクセス、質の向上の困難さがうかがえる。
 
以上を踏まえて、コロナ禍の今のデーターを元に反ワクチン派が主張するように本当にブースターが感染者数を伸ばしたのかを検証したいと思います。
 
検証期間は以上の国のおいて感染の株がオミクロンに置き換わった時から直近の現在2022Mar09とします。
 
次にブースター接種の状況を見ましょう。
 
スリランカは乳児死亡数と言い、途上国で医師の数も少ないなか日本よりもブースター率がんばっています。
 
では死者数の日足を見てみましょう。
 
レンジは0人から4人の間で各国がバラバラです。特にイギリスは最大と最小のダブルタイトルを取りました。ジャマイカも大波で健闘をしていいます。日本もがんばっています。しかし、しかし、グラフで表したら大波の国と小波の国が入り乱れているように見えますが、数値のレンジが極々僅かの最大4人しかありません。たった4人の死亡者の範囲でしか動かないグラフに意味を持たせるのは少し無理があります。反ワクの人がほーーーーら見たことかと出すこの死者数の指標は誤差の範囲ともとれます。しかし、これで反ワクが納得するでしょうか。とりあえず、測定日が過去7日間の平均とどれだけ離れているかのグラフを見てみましょう。
これはどうでしょう。途上国とは言え、日本よりもブースターをがんばったスリランカが最終点では最下位、よく見たらイギリスも2月27日には最下位をつけています。途上国は3月3日から上昇トレンドに入ったようにもとれます。これではブースターと死者の伸びを相関させるのは無理ですね。
 
それでは反ワク祭りの本丸である感染者はどうなっているでしょうか
おーーーーーーーとっワクチン反対派の人が言った通り先進国が圧勝、、、、、、、あれ、、、、スリランカ、、、、日本よりもブースター接種率高かったよな。これでは反ワクチンの人々が落胆してしまう。期待を込めて、感染確認者か何人の人が亡くなったのかを表す死亡率はどうだ。
うーーーーーん、反ワクチン派の人々のとどめを刺す結果となってしまった。目を見張るのはジャマイカとフィリピンのグラフの描き方がほとんど同じ。極東の国とカリブ海の国がここまで似ているのは偶然とは思えない。また、先進国はクラスターの追跡や自主的な検査で発症前から感染が判明するが、途上国は体調不良が発生してから感染が判明する。つまりは元気バリバリの先進国の感染者、と病で倒れている途上国の感染者の差がこのグラフが意味する事である。とくに注目なのはスリランカ。医師の数も少なく医療が脆弱な国のスリランカでは高いワクチン接種率によって死亡率が抑えられているのが見て取れる。やはりワクチンは効果あるのだ。
 
結びで以下の表をみていただきたい。
この表は2022年3月7日時点のロックダウンや学校の休業などの行動制限の厳しさを表す指標である。経済成長の厳しい国ほど行動制限が厳しい。それくらい逼迫しているのだ。ワクチンは身体に入れるもの慎重になるのも分からなくはない。しかし、好き勝手を求めて感染防止そのものに異議を唱えるのは社会の石潰しである。せめてマスクくらいはしろ。