日本手話は生まれながらの聴覚障害者が使う、完全に文法が完成された言語だ。それに対して日本語対応手話は日本語の並びのまま、手話単語を当てはめたものだ。それゆえに日本手話を高位の手話として日本語対応手話を非難する人も少なくない。


しかし、日本手話を使う人の日本語の力は酷いものだ。日本語は膠着語、その根幹の部分の格助詞の認識が孤立語の日本手話の影響で欠落してしまっている。格助詞を綺麗に使える生まれながらのろう者は本当に少ない。


日本手話を使う聴覚障害者の人々は日本人だ。少なくても書き言葉として日本語は必要だ。なので、ろう学校では日本語対応手話を昇華させる使命が本来ある。日本語対応手話をクレオールにするのだ。そして、それを日本の標準の手話にするのだ。そうしたら書き言葉と話し言葉の差が少なくなる。日本手話と日本語の差は遠い。ろう者を日本人とするためには日本語の教育と日本語対応手話の発展は必要なことだ。