今日「われは海の子」と「茶摘」の文部省唱歌を聴いた。学校教育にふさわしいというか朗らかなメロディーなのだが、歌詞の文体が子供に歌わせるには難しすぎる。


では、その歌詞をご紹介します。


われは海の子


一、
我は海の子白浪の
さわぐいそべの松原に
煙たなびくとまやこそ
我がなつかしき住家なれ。

二、

生まれてしほに浴して
浪を子守の歌と聞き
千里寄せくる海の氣を
吸ひてわらべとなりにけり。

三、

高く鼻つくいその香に
不斷の花のかをりあり。
なぎさの松に吹く風を
いみじき樂と我は聞く。

四、

丈餘のろかい操りて
行手定めぬ浪まくら
百尋千尋海の底
遊びなれたる庭廣し。

五、

幾年こゝにきたへたる
鐵より堅きかひなあり。
吹く鹽風に黑みたる
はだは赤銅さながらに。

六、

浪にたゞよふ氷山も
來らば來れ恐れんや。
海まき上ぐるたつまきも
起らば起れ驚かじ。

七、

いで大船を乘出して
我は拾はん海の富。
いで軍艦に乘組みて
我は護らん海の國

みなさん・・・・意味・・・・解りますか・・・・・・



「茶つみ」


  1. 夏も近づく八十八夜
    野にも山にも若葉が茂る
    「あれに見えるは茶摘みぢやないか
    あかねだすきに菅(すげ)の笠」
  2. 日和(ひより)つづきの今日このごろを
    心のどかに摘みつつ歌ふ
    「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
    摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ」

これは文脈で意味は判ります。茶つみは小学校三年生で習う唄なのですね・・・・でも文の前後を大人でも考えなければ判らないこの歌詞の意味。内容的には子供にふさわしいと判断してしまうのだが、日本語的には大人向けでもいいね。と言うか、大人向けで歌詞の内容を深く味わうようにしたら流行ると思う。