私が電子工学の学生の時に、自分で設計して自分で製作したオーディオフィルターが出てきた。
このフィルターは音声の高音部、低音部を任意で切り取る事が出来る。このフィルターを製作した時の目的はスピーカーから出てくるさまざまなモールス信号の混じった音を選択し、目的のモールス信号を浮かび上がらせる事だった。
結果は中々の性能だっので、その年のアマチュア無線フェアーに出品しました。残念ながら受賞は出来ませんでしたが、CQham radio誌の目に止まり、製作の記事を書くように依頼され、記事を書いたら5000円貰った。今思えば、初めて文章で金を稼いだ記憶だ。
物というものは製作者が名前をつけてしまえば用途が限定されてしまう。勿論私のように回路図を読み解ける人間は名前を無視して勝手に応用して使ってしまうのだが、一般的にはその名前に引きずられてしまう。なので、「このフィルターはアマチュア無線でモールス信号をする時に使うものだ。」と思うのだが、イエイエ、通常の音声にも使える。
日本語教授法にVT法と言うものがある。このVT法とは日本語の音声の教授法なのだが、これがローパスフィルターを使うのだ。音声の高域をカットして母音を浮かび上がらせ日本語独特の拍のリズムの練習に使うのだ。この時使われる教材は童謡を普通のスピードで音読するものだ。歌ったら駄目だよ。音読だよ。
何故童謡か?というと、童謡はキッチリと母音を発音しながら歌いやすいように構成されているからだ。
VT法での教授法を具体的に説明すると。
「たこたこあがれ てんまであがれ」
を音読テープを流す(もちろん口でも構わないのだが・・・)する。そして、ローパスフィルターをかませて再度音読テープをながすと。
「○a○o○a○o a○a○e ○e○○a○ea○a○e」
と・・・ザックリとの説明だが聴こえてくる。これで日本語の拍のリズムを掴むのだ。
このフィルターが今回出てくるとは思わなかった。国語便覧と言い、私は日本語教師になる運命なのかな・・・
10月の試験がんばろうっと。
ハローキティーの弁当箱に回路を埋め込んだ。通常ならばもっと大きな弁当箱が必要なのだが、基盤を二階建てにして面積を節約した。この時に基盤に部品をパンパン詰めにする技能を身に付けたのだが・・・・今だにその技能、技術は役には立たず・・・・かな・・・・・
話は若干ずれるが、あるとき、制御回路の実習でドライブ回路を作る時でした。担当教員が用意した基盤で組んだ回路が上手く作動せずに、仕方なくふたまわり程小さいユニバーサル基盤を持ってその担当教員に「この基盤に組んで良いですか~~」とたずねたら「絶対無理だ!!!!」と断言されました。
が
私はあっけなくやっちゃいました。回路の変な部分もついでに勝手に変更してしまいました。
結果はその教員よりも優れたドライブ回路となりました。と言うよりも、回路を小さくしてしまったのは私は出来ると確信していたのですが、その回路の欠点は最初から見抜いていました。「あっ・・・・チャッタリングが発生してしまうと・・・・」案の定そのドライブ回路で駆動するモーターはトロトロしか回りませんがとりあえず回ります。が逆起電力がおこりモーターから騒音が起こりました。私のドライブ回路は力強く静かに動きました。