釜山での地下鉄、今も時々車内での物売りを見かける。5年ほど前は地下鉄車内では売りたい物を大声でアピールし、実演した後は不思議な程パラパラと売れる光景に「すげー・・・・日本ではありえない・・・・・」と思ったものだ。
一週間前の釜山の地下鉄でも相変わらず車内の物売りをよく見かける。彼らの言葉の中に「メードインコリア」の連呼。自国製品に信用と誇りをもってこそアピール出来る言葉に韓国の未来を見ることが出来たと同時に日本の未来を見る事が出来なかった。
韓国は小さい国だ。それ故に身近に外国を感じるお国柄である。人々が自国と他国を肌で直接比べるのだ。それ故に外国に対して打って出る意識が非常に強い。いや、外国に行くと言うよりも、感覚として行く時にパスポートが必要な場所程度の認識しか無いかもしれない。それに対して日本は大きい国だ。言葉も日本語のみで片付ける事が出来るために感覚的に内に向かう。外国との絡みを肌で直接感じる事が出来ないのだ。その為にアニメの殿堂を潰してしまった。
韓国は商売が上手い、韓国には、アニメの殿堂に当たる「韓国文化コンテンツ振興院」が存在する。ここでは韓国発のコンテンツを政府がバックアップし世界に発信をしている。日本でも韓流が流行っているがこれは日本だけでは無い。アジアを席巻し、全世界へと広がっている。全ては韓国のアニメの殿堂、韓国政府が主体となり、コンテンツの世界戦略を推し進めているのだ。まず韓国発のコンテンツで世界の人に韓国を意識させ、「韓国凄いじゃん」「韓国いいじゃん」と思わせた後に工業製品を持ってくる。また、それを売る韓国発の商業施設も作る。国が小さいからこそ、国を飛び越えて世界のあちこちに進出する。上り調子の国に他国の人も当然乗っかる。それに対してアニメの殿堂を失った日本は過去の栄光にすがり、過去の遺物を世界の人々に見せながら日本の製品を提示するしか手段が無いのだ。
アニメの殿堂を潰した今となってはもう世界に対するイメージ戦略は日本の惨敗は確定した。人々にイメージをもたれなければ物を買う発想も無い。日本は人数だけ多いジリ貧の国に今後なっていくだろう。