「レーダー探知機を修理してくれ」と言われた。


何とかなるかもしれないけども、成らないかもしれない。テスターと半田ごてしか持ってない私にとって、当たり前の事ではあるが、正直直す自信は無かったが、「直せなくても構わないから」との事で挑戦してみた。



ぶす犬くーちゃん-1
修理を頼まれたソーラー電池式のレーダー探知機。症状としてはウンともスンとも言わない。パターンとしては電源が臭い症状だ。

ぶす犬くーちゃん-2

中を開けたら、充電式の電池があった。昼間にソーラー電池からこの蓄電池に溜めて駆動させる仕組みだ。



試しに電池の電圧を測ってみた。


ぶす犬くーちゃん-3

電池は0ボルトで、お亡くなりになっていました。


この電池を交換したら良い。多分コードレス電話機の電池を探せば同じ物があるだろうと思ったのだが、他にも原因があるのでは無いかと思い、試しに手持ちの部品を少し改造して充電式電池二本分の電圧2.4Vを印加してみたら。


焦げ臭っ!


半導体からの臭いだった。これで全てが判明した。半導体が故障して、抵抗値が激減して電池が空になったのだった。


回路に使用されていたICがトランジスタ回路の固定バイアスのような状態になったのだろう。半導体は導体とは性質が逆で発熱したら電気抵抗が低くなり、電流が流れやすくなる。電流が流れると熱を出す。熱が高くなるので更に電流が多くなる。まるで暴走するかのように発熱をする事からサーマルランナウェイ(熱暴走)と呼ばれている。



結論からして、「私には当然直せないが、直せても買い換えた方が安い。」だった。



しかし、このまま捨てるのも勿体無い。折角ソーラー電池が付いているので、ソーラー電池だけ取り出した。


ぶす犬くーちゃん-4

取り出したソーラー電池


蛍光灯の直下で電池の負荷開放の状態で特性を調べてみた



ぶす犬くーちゃん-5

6.05ボルト


ぶす犬くーちゃん-6
684μアンペア


だった。


太陽光直下ならば携帯電話の充電器に使えそうです。