今日の火曜スペシャルの心霊写真は笑った。昔のフィルム写真を使い、デジタル処理も無い前提で話を進めよう。
このような写真は作れる。私は写真が趣味なのだが、デジタルカメラが普及する以前は仲間から「もぐら」と言われるくらいに、暗室作業が好きで自分でカラー写真を焼いていたのだ。その経験から言わせれば、今回の心霊写真は完全に作られたものだ。
隠す程の物ではなく、暗室作業をする奴ならば少し考えるだけでピンとくるから、タネを明かすが、二枚の写真を組み合わせているのだ。
例えば、首が無い写真を撮る場合。
最初に三脚で固定して背景を撮影する。
次に同じ位置でモデルを入れて撮影する。
出来たモデル入りの写真の首から上を切る。
背景の写真に貼り付ける。
両側ライトの光を拡散させるために、ライトにトレーシングペーパーを貼ってから、作った写真の写真を撮影する。
この方法を使えば、いくらでも心霊写真など出来る。特に、ハッキリと首が無いとか胴が無いような写真は簡単に作れるのだ。難しいのはぼやけている写真。「アオリ」と言う引き伸ばし作業の技術なのだが、印画紙に露光している間に瞬間的に手などで光をさえぎったりして、適度に露出をアンダーにするのだ。顔が歪ませるのは、引き伸ばす際に顔の部分に石鹸水を落としたものだ。
えっ最後の写真は陰も無かったって。影を切れば良いじゃん。簡単じゃん。
出来た写真は全て後付、だから心霊者に言わせて恐怖の演出をしているだけだな。