携帯事業の新規参入の会社「イーモバイル」少し気になったので、ホームページを見てみた。


http://emobile.jp/

↑イーモバイル


 内容を見ると、いわゆる携帯電話会社では無く、パソコンやPDAなどの高速モバイルネット接続の会社で、その回線を利用してついでに携帯電話事業をやるみたいだ。


 この会社は中々いける。私の家の近くがサービスエリアになった場合、もうADSLは要らなくなるのだ。価格も使い放題でADSLの差は僅かでスピードも動画がギリギリ動く。私のように株価などの文字情報がメインのような人間には十分過ぎるのだ。このスピードはPHSのウィルコムよりも圧倒的に早い。だから携帯電話のシステムではそもそも無理だ。一体どうなっているのだろう???


 最近はauやドコモはソフトバンクの料金プランに近づいている。みんなソフトバンクに乗り換えるから当然、何としても乗り換えをさせたくないのだろう。しかし、auやドコモが料金プラン、言ってしまえば機器のような変更が無理な物では無く、どうとでもなる決め事をどういじろうが、ソフトバンクは直ぐにそれに対抗する。結果的に常にauとドコモはソフトバンクの後追い後追い。では何故そんな現象が起きるのか。

 ソフトバンクの社長「孫正義」の名前は知っていても、au、ドコモの社長の名前を知っている人はいるだろうか。殆んどの人が知らないだろう。ソフトバンクは孫社長の鶴の一声で動くが、auやドコモは「料金は収益に関わる重要事項だから。」と取締役会で「あーだ、こーだ。」と議論に議論を重ね時間に時間を重ね、様子見の様子見で動くからだ。つまり企業のフットワークの差なのだ。そして、集団で議論した結論は硬直的な考えに陥る事から「岡目八目」の言葉どおり、auドコモの当事者よりもソフトバンクの方が事態を把握し推測しているのだ。だから、ソフトバンクは先読みをしてその準備もしているからこそ、auドコモの動きに対して柔軟に動けるのだ。

 ディズニーもソフトバンクの回線を使い携帯電話事業を開始した。ソフトバンクは前々からSIMロック解除を主張してきた。日本の携帯電話のキャリアはSIMロックを掛けて各社独自の電話機をユーザーに使わせているのだ。しかし、外国では携帯電話会社は携帯電話会社、電話機は電話機で分けて居るのだ。つまり、ドコモの電話機でauと回線契約をする事と同じなのだ。しかし、日本はSIMロックを掛けてそれを防止してきた。そこをソフトバンクは時局を先読みしてSIMロック解除の動きをアピールして餌を撒いている所をディズニーが食らいついたのだ。電話機を海外から持ってきてバリエーションを増やすにはこの手法は最適なのだ。まさに経営の真骨頂。ソフトバンクは常に先手先手、auドコモは常に後手後手だ。au、ドコモは行き着くところ電話機のデザインだけで勝負するしかなくなる。一方ソフトバンクは機能+デザインで他社に打って出られる環境を手に入れる事が出来たのだ。auやドコモは何時ソフトバンクのような衝撃を世間に与えるのだろうか。後手の様子見で組織組織ではまず無理だろうな。


岡目八目-《他人の囲碁をそばで見ていると、対局者より冷静で、八目先まで手が読める意から》第三者のほうが、物事の是非得失を当事者以上に判断できるということ。大辞泉より