工場の中で耳栓をしている聴覚障害者の従業員がいる。
彼のように耳栓が必要な聴覚障害者は少なくない。
が
彼の事を不思議に思う人も少なくない。
聴力は字のごとく「聴く力」と書きますが「聴き取る力」とは区別してください。聴覚障害はさまざまなパターンがあります。騒音の職場で耳栓をしているろう者も沢山います。なぜそのような事が起こるのでしょうか。耳はセンス、つまり、感覚器官です。通常の人ならば、例えば「ラ」の音を聴いたら「ラ」に聞こえます。しかし、聴覚障害者の中には「ラ」の音を聴いて「ド」に聞こえる人も居ます。これは聴覚神経の繋ぎが間違って起こる障害です。聴覚神経の細胞は非常に繊細で2万あると言われています。これだけあるおかげで、普通の健聴者は、ピアノの「ラ」とバイオリンの「ラ」の違いが判るのです。楽器は「ラ」を出しても、実際には「ラ」だけを出している訳ではありません。「ラ」の音が際立って多いのであって、他の音の成分も混じっているのです。この混じりによって楽器独特の音色が発生し、楽器の区別が出来るのです。実際に正弦波(サインカープ)により、純粋な混じりの無い「ラ」の音を聴いたら頼りない音に聞こえます。人間は普段雑音の中で生活をしている為に純粋な音の周りに無意識に雑音を欲しがるのです。その雑音の組み合わせにより、バイオリンと判り、ピアノと判り、トランペットと判り安心感を得るのです。しかし、聴覚障害者の中には「ラ」の音を「ド」に聞こえる人もいます。「ミ」に聞こえるひとも居ます。単純に聞こえの反応がズレテイル人もいれば、ひっちゃかめっちゃかに繋がっている人もいます。つまり、聴覚神経の繋ぎ間違いですので聴覚障害者の数だけ聴こえのパターンは存在します。
以上の事が耳栓が必要とする聴覚障害者の理由です。
もっと詳しく知りたい人は
http://www.ookawa.com/hosodaigaku/kikoe/kikoe.html
を参照してくださいね。
さらに知りたい人は
http://www.ookawa.com/hosodaigaku/kikoe/db.html
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