騒音が発生する職場は多い、このような場所で働く人はその人が持つ耳は正常でも、等価的に耳が聞こえない聴覚障害者と同じなのだ。

手話は実は聴覚障害者だけでなく、聴者も便利なのだ。

しかし、社会の感覚は遅れている。手話は聴覚障害者の物と思い込んでいる人が余りにも多い。

このような状況で「手話」という言葉を使うのはどうしても感覚に壁が出来る。

だから私は「ワークサイン」と呼んでいる。

ワークサインのうち数字とアルファベットだけでも普及したら仕事の効率は上がるだろう。

数字を表すのに日本手話の合理性には驚くものがある。指は五本、そろばんの一列の玉も五個、そろばんの玉を指に置き換え表現するのだ。そして、桁は指の形を変える。例えば10の位は指を曲げながら表現する。百の位は手を上に跳ね上げながら表現する。

アルファベットはアメリカ手話の指文字を使用する。イギリス手話の指文字の場合両手を使い不便だからだ。


口の形を意識して「ABS」と「AES」行って見てほしい。口の形は全く同じだとわかるだろう。

手話を習う際に口の形が同一単語の説明でよく用いられるのに「たまご」「なまこ」「たばこ」がある。

口の形では判断は出来ないのだ。


余談だが、口で喋り、耳で聴く言語を音声言語、手で喋り、目で聴く言語を視覚言語と言う。音声言語の分布と視覚言語の分布は同一ではない。だから同じ英語圏でもイギリスとアメリカでは手話が違うのだ。

「言語の優先権」について

英語と日本語では言語の優先権は英語にある。英語でこの世の事を表現できるのだ。しかし、日本語が判る人も同じように日本語でこの世の事を表現できるが、英語を使う人は英語ほど日本語は表現できないと思い込んでいる人もいるだろう。これと同じ事が手話を見る人にも言える。手話は言語であり、当然宇宙の事からウィルスの事まで話す事が出来るのだが、音声言語しか出来ない圧倒的大多数の人は手話は手まね程度の事と思っているのだ。手話は言語です。ありとあらゆる事を話す事が出来るのです。


http://www.ookawa.com/fingerspelling/

↑アメリカ指文字の一覧と練習プログラム、参考にイギリスの指文字も収録