~住民投票が迫ってきたぁー!どうなる大阪市!?~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 いよいよ明後日・5月17日の日曜日に大阪市を5つの特別区にするか否かの住民投票が行われます。

一般的には『大阪都構想』への是非を問う投票だとされていますが、そうではなく『大阪市廃止構想』と示した方が正しいのではないでしょうか?

僕自身は橋本徹市長に主観的・個人的感情云々を抱いてはいませんが少し前のブログ『~大阪都構想・5月17日の住民投票~』で書いた彼の政治理念や姿勢、発言にどうしても民主主義政体を今より一歩でも二歩でもより良くしていこうというスタンスを感じられず、それゆえ彼をどうしても支持することができないのです。

……僕が橋下徹氏を危険な政治家だと思った一番の出来事は、彼がまだ大阪府知事だった頃だと記憶しています、それは‘朝まで生テレビ’という朝日系列の討論番組の中で発した「政治は独裁だ!」という一言でした。そしてその後、維新の会の新たな議員選抜のために一般公募をし、選考の後選ばれた方たちを前に「私の意見や思考に100%賛同できない人は維新の会には必要ない!」と言うことを発言されたことです。

正直言って一字一句間違いなくそのように発言したとは断言できませんが、中核になる言葉「独裁」や「100%賛同」という部分についてはハッキリと記憶しています。

それまで僕は橋本氏が知事として強力なリーダーシップを発揮していることに大阪府下の問題点の解決や、これまで是正できなかった悪しき慣習等を正すことができる人物(政治家)かも知れないと思い始めていました。ところが府職員に対する強権がどんどんエスカレートしていく姿や、府の赤字財政を立て直す為に集中的に文化事業を次々と廃止・縮小するという暴挙に段々と不安になってきたのです。

僕自身は府知事選で橋本氏に一票を投じていないので、府知事就任当初はあまり興味と関心を抱いてはいませんでした。しかし彼が自身の全てを投じても大阪の再生・再建を目指そうと行動する姿に、これは応援せねばと思うようになったのです。ところが彼の政治主導が日増しに独裁色を強めていく中で次々と発せられる非民主的言動と非効率的・非生産的なものは全て排除していく姿には言い知れぬ不安感を抱くようになったのです。

…そしてテレビ討論での発言!、その後の全体主義とも言える維新の会での演説!、僕はこの時を境に橋下徹氏をある歴史上の人物と重ね見るようになったのです。その人物とはナチス(国家社会主義ドイツ労働党)によるドイツ国家の再建を目指した総統:アドルフ・ヒトラーです。もちろんスケールにおいて橋本氏はヒトラーとは比べものにならない小物ですが、その政治スタイルや行動はまさに独裁者のそれと酷似していると言わざるを得ません

加えて‘維新の会’の在り様も‘ナチス党’と極めて近しい存在であり、[個が全体に尽くすことで個が生かされる]というナチズムの根幹が維新の会の姿勢にも色濃く見られます。また市民に対し流言飛語や誇大表現を織り交ぜた情報操作を最大限マス・メディアを利用しプロパガンダする手法なども‘維新の会’と‘ナチス党’の共通点と言えるでしょう。

そんな橋本徹市長と彼を支える組織・維新の会が掲げる『大阪都構想』には一体全体どんな実利面があるのでしょうか?。
大阪市と大阪府の人口比率は3:7ですが大阪市の税収は2240億あまりあります。しかしこの税収は市の廃止と共に当然大阪府の財源に組み込まれ、さらに人口比率が7割の大阪府下に多くが回されることとなるのは自明の理であり、そうすると橋下氏が提言している市民サービスは予算上実現困難だと推測できます。

幼稚園・保育施設の充実、学校教育の向上、インフラの更なる整備など、大阪市の現状予算に於いても不備は否めない状況であるのに、特区という権限も財源も著しく低下した状態でこれまで以上の成果を上げることなど不可能だと考えざるを得ません。

そんな特区・5区を治める政治家が独裁を主張する人物であり、その手足となって動く議員や有志が全体主義者達だなどと…考えただけでも身の毛もよだつ話しです。

…そう言えば橋下氏は以前、首都機能が不測の事態に陥った時、その代行ができるように大阪を作り変えたい!そのための大阪都構想という側面もあるとも語っていましたが、大阪府・大阪市という組織構造であってもシステム上、首都の危急に代行業務は十分に対応できると思います。

僕の結論としては『大阪都構想』に特段メリットがあるとは考えにくく、むしろ橋本氏の政治基盤の根拠地として、そして維新の会による橋下的全体主義に大阪を作り変えるための構想実現への住民投票と見た方が矛盾が生じないように思われます。

『大阪都構想』、もとい『大阪市廃止構想』、いやいや『大阪全体主義構想』、………この住民投票は誰のためなのか?、今の僕にはサッパリ分かりません。