8月15日・終戦記念日は、いつだって夏の暑さのまっただ中だ。
この日は、かつて雨なんて一度も降ったことがないのではないか、とさえ思わせる。


市川昆監督「日本の一番長い日」は、この終戦の日の前夜から当日昼にかけての一連の騒ぎ、
「耐えがたきを耐え・・・」という、昭和天皇の終戦の詔勅を録音した玉音放送をめぐっての攻防を描いている。
そうそう、終戦を知って、三船敏郎演ずる阿南陸軍大臣は、自宅で自決するのだ。
自決・・・ハラキリですよ・・・今日ではまったくリアリティのないコトバだが、三島由紀夫が幼少の頃には、もっと日常的リアリティに満ちたコトバだったのだ。きっと。


我輩は、毎年終戦記念日には靖国神社へ参拝に行くことにしている。嘘だが。
だがなぜか今年の夏は、ふと思い立って靖国神社へ産廃、もとい参拝に行くことにした。
奇しくも?今日は、有明の東京ビッグサイトで、コミケが始まっている。
そういえば東京ビッグサイトでは、野村あゆみさんの舞踏とノイズのコラボレーションを行ったなぁ、などとふと思いだす。
日本最大のオタクの祭典とは比ぶべくもないが、件(くだん)の九段靖国神社はかなりの人が繰り出していて少し驚く。
しかもリアルタイムで戦争を生きているわけではない世代の人が大部分で、これも少し新鮮な驚きだ。


大鳥居の前では、たくさんのチラシが配られている。文面を斜めに見ると、外国人参政権付与反対、外国人移民プロジェクト反対、なぜか中国共産党員大量脱退などの文字が躍っている。
深く自国を愛する人たちには、どうもその辺りの話題がキャッチイらしい。
どうやら今日も、自民党の大物政治家が参拝に来たということだ。
ここで特定戦犯の合祀や分祀にまつわる議論を持ち出すつもりはない。しかし戦争犠牲者の慰霊が、近隣諸国のいうところの「軍国日本の象徴」という意味づけや政治的パフォーマンスとしての意味づけなどなしに、ごく日常的な行為、常態として行われるべきなのだろう、などと思ったりもする。


突然の進軍喇叭(らっぱ)の音と共に、往時の軍人の格好をした一隊が参拝へ向かう。これも、別にリアルタイム戦中派世代ではない(そういう人はもはや少数派だ)。
各種の軍服やら、軍国少年のコスチューム。軍国日本に憧れる、一種のパフォーマンスといえなくもない。

周囲一帯に繰り出しているpoliceや機動隊員からは何の動きもない。なにか、間の抜けた、緊張感のない、とぼけた光景。
もしもここで、日の丸を後ろに広げ、喇叭ならぬRapperやら、ノイズやダンスのパフォーマンスを演じたりしたら、彼らは放っておかないだろうな、とも想像する。
彼我のこの違いは何だろう?
平和にどっぷり浸かった、我国の今日的日常の産物である、ノイズ・パフォーマンスも、その程度には、「危険な存在」であるのかもしれない。
誰か私と実行してみます???