数日前、振り込みをしようと「ジャパンネット銀行」にアクセスすると、社名が「PayPay銀行」と変更されていました。馴れないせいか銀行としての貫禄に欠けるように感じる。
 
平成12年(2000年)にさくら銀行(現・三井住友銀行)と富士通が中心となって「ジャパンネット銀行」(JNB)が設立されたが、平成18年(2006年)にヤフー(現・Zホールディングス)が資本参加し、平成26年(2014年)に同社の関連会社となった。
 
昨年、令和2年(2020年)から準備を始めて、本年(2021年)4月5日に「PayPayペイペイ銀行」と社名変更を行ったようだ。
 
ある年代の人であれば「あいつはペーペーだ」、「ペーペーなので」とか、他人または自分を卑下する言葉として「ペーペー」は普通に使われてきた。「ペーペー」は、「ペイペイ」とも「ペエペエ」とも表記される。
 

 
コンシューマー専用のスマホ決済までならいざ知らず、何も銀行の名前に「ペーペー」と付けなくても良いと思うが、これがヤフー的な発想なのだろう。
 
擬音語、擬態語の中には「わんわん」、「げらげら」、「きらきら」、「ばたばた」、「いらいら」…などと繰り返しの表現が多く、女性と子供が好んで使うようだ。
 
ヤフーはその辺の嗜好を狙っているのか?、はたまたパンダの名前を模しているのか?、定かではない。
 
よもや前回書いた「キャンセル・カルチャー」の一環でないことを願いたい。
 

 
丁稚
2008年度版「広辞苑」によると「ペーペー」は「地位の低い者、技量の劣っている者をあざけっていう語。ぺえぺえ。」とある。
 
語源には諸説あるようで、平々凡々へいへいぼんぼん平平へいけいが「ぺいぺい」→「ペーペー」と変化した説、下っ端が「へいへい」と二つ返事をしたことから変化した説がある。
 
また鎌倉時代に成立した百科辞典である塵袋ちりぶくろの中に、平安時代の「へへやかなり(薄くて軽い)」という言葉から派生したとある。
 

 
自虐にせよ他虐にせよ、いずれにしても日本語では良い言葉に受け取られることは少ないだろう。個人的には、古臭いビジネス感覚なのだろうが、しばらく「ペーペー銀行」は馴染めそうにない…と感じた次第です。
 
 
 
 
 
 
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