今や「ルー小池」と揶揄される小池都知事だが、本家のルー大柴さんは聴衆が理解できる程度の英語を選んで、計算しつくして使っているように思える。
一方、小池都知事は、IT、金融、経営、介護、環境などの業界内で使われるカタカナ語が多く、業界外では一般的とは言い難い言葉が多い。
本来、政治家は有権者に理解しやすい言葉を選んで発言する訳だが、なぜここまでカタカナ語を多用するのか、理解に苦しむ次第だ。
翻訳し辛いニュアンスや、日本語で説明が長くなる場合にカタカナ語を使う場合もあるが、カタカナ語として市民権を得るには、時間がかかるものだろう。
「ルー小池」が使っているカタカナ語と置き換えられそうな日本を一覧にしてみた。
アカウンタビリティ | accountability | 説明責任 |
アウフヘーベン | aufheben | 止揚(独) |
アンシャンレジーム | ancien regime | 旧体制(仏)仏絶対王政期の体制 |
イノベーション | innovation | 技術革新 |
インバウンド | inbound | 外国人旅行者 |
オルタナティブ | alternative | 二者択一の |
ガバナンス | governance | 統治機構 |
サステナブル | sustainable | 持続可能な |
シビルサーバント | civil servant | 公務員 |
スプリングボード | springboard | 踏み切り板 |
スマートシティ | smart city | 環境、金融先進都市 |
セーフシティ | safe city | 安全な都市 |
ソーシャルファーム | social firm | 不利な立場の人の雇用を確保 |
ダイバーシティー | diversity | 多様性(八方美人)の |
チャーターメンバー | charter member | 創立会員(ロータリアンが使う) |
ディストリビュート | distribute | 分配、分類 |
パブリックサーバント | public servant | 公僕、公務員 |
パラダイムシフト | paradigm shift | 革命的、劇的な変化 |
ファーストペンギン | first penguin | リスクを恐れず挑戦するベンチャー |
フィンテック | fintech | ITによる金融の技術革新 |
ブラックボックス | black box | 中身が不明(政界の闇) |
ブランディング | branding | ブランドを構築する |
ホイッスルブロワー | whistle-blower | 内部告発者 |
メルクマール | merkmal | 目じるし、指標(独) |
ライフワークバランス | work–life balance | 仕事と生活の調和 |
リデュース | reduce | ゴミなどの削減 |
リユース | reuse | 不要品の再利用 |
リサイクル | recycle | ゴミを再生利用 |
レガシー | legacy | 遺産(先人の遺物、時代遅れ) |
ワーカブル | workable | 実行可能な |
ワイズスペンディング | wise spending | 有効な支出 |
太字は、一般的とは言い難い。日本語のほうがシンプルで解り易い。
テレビ東京、ワールドビジネスサテライト(WBS)キャスター出身の小池さんらしいと云えばそれまでだが、今やキャスターではなく政治家なのだから、何か勘違いしているとしか思えない。