1963年11月22日にテキサス州ダラスで暗殺された第35代アメリカ合衆国ジョン・F・ケネディ(John Fitzgerald Kennedy)大統領は、就任演説で次のように話している。
 
現代の「リベラルを標榜する一部の日本人」には、発狂しそうなセリフが並んでいる。日本語訳はJOHN F. KENNEDY PRESIDENTIAL LIBRARY AND MUSEUMによる。
 
今、我々を召集するラッパが再び鳴り響いています。これは、武器を取れという合図ではありません。戦いの合図でもありません。ただ、我々は武器を用意し、陣容を整えておく必要があります。
 
これは、長く先の見えない戦いの重荷を担えという呼びかけなのです。来る年も来る年も、希望をもって喜びとし、苦難を耐え忍びながら、人類共通の敵である虐政、貧困、病気、そして戦争そのものとの戦いを貫く覚悟が求められています。
 
Now the trumpet summons us again--not as a call to bear arms, though arms we need--not as a call to battle, though embattled we are-- but a call to bear the burden of a long twilight struggle, year in and year out, "rejoicing in hope, patient in tribulation"--a struggle against the common enemies of man: tyranny, poverty, disease and war itself. 
 
ケネディ大統領は、国民に国防の大切さを正面から語っているが、日本でこうした真面な発言を出来る政治家がいるのかな???
 
昭和37年(1962年)、アメリカ合衆国とソビエト連邦とが対立して緊張が高まり、全面核戦争寸前まで達したキューバ危機を、ケネディ大統領とニキータ・フルシチョフ首相の両首脳の合意で、未然に防止することが出来た。
 
ウィーン会談
ケネディ大統領とフルシチョフ首相のウィーン会談(1961年6月)
 
ソ連を攻撃目標として米国によるトルコへの核ミサイル配備に対抗して、喉元(キューバ)に核ミサイルを突き付けられる事態となった。
 
米ソが「第三次世界大戦」を回避できたのは、両国の情報収集能力、軍事的抑止力に外交力が相まっていたことは紛れもない事実だ。
 
振り返って日本だが、スパイ天国と言われ、交戦権を持たない防衛力、事なかれ主義の外交力だけで、周辺国からの侵略行為に、果たして耐えられるのだろうか?
 
日本は70年前の敗戦によって、戦前の歴史や本来の日本人気質を喪失されて、軽々に先達を蔑(さげす)んでまで、一途に経済的な復興だけに専念してきた。
 
改めて曇りのない目で、真実の歴史を正面から捉え、更に父母、祖父母など先達の心を冷静に顧みて、自らを修正する時期に来ているのかも知れない。
 
戦前の真実を知っていた先達は、すでに声を発することは出来ない。それこそ、残り僅かになった我々(団塊)世代に与えられた、大切な使命と言えるのだろう。