先日、日本大使公邸で開かれたいわゆる「お食事会」に参加しました。

コロナ感染者が増えてきて、また、オミクロン変異体が出たばかりの状況では、

出席を辞めようかと思いましたが、現地で友人に会う約束もしていたため、

夫婦でおめかしして行ってきました。

 

今の大使は2代目で、彼の特長は、料理好きで、人に振舞うことが大好き。

島に「プロ」の日本人の和食料理人がいても、その人をモーリシャスの人に売り出すことは

しないで、自分が表に出てやっちゃう人(笑)

 

到着すると、大使館の活動報告みたいなものも兼ねているので、大使館職員も駆り出されていました。

仲良くしている人も、あまり面識のない人たちもいらっしゃって、「挨拶が面倒だなー」と思って、隅の方で存在を消して立っていました。

報告に続いて、食事と在留邦人との歓談をしている最後の方で、「事件?」が起きました。

あくまで、私の頭の中だけですが…。

 

初対面の大使館職員の女性が話しかけてきました。

彼女:「初めまして~」

私:「こちらこそ、木下です。」

彼女:「マッサージ屋さんですよねー?」

私:「はぁ~?なんだこのね~ちゃんは。(心の声)…あっ、はい、そうですね。鍼灸と指圧などの施術を中心にクリニックの中でやっています」

彼女:「病院の中でやってるってことですかぁ~?えっ!それって本気のやつですかぁ~?!」

私:「何ですか?その本気の奴って?本気じゃないのって何ですか?まぁ、痛みに対して主に対処しているのでリラクゼーションで来られる方は稀ですけど…」

彼女:「なんでモーリシャスなんですかぁぁ~?」

私:「うぜぇーこの女(心の声)…あっ!そうですね。一種の冒険のようなものですが、モーリシャス人の友人に勧められて…ハハハ」

 

実際、モーリシャスで、エキスパッツや現地の人と結婚されている女性の他で、働いている日本人はかなり限られていますし、

そろそろ滞在5年になろうかとしている私が、こんな認識なんだと「びっくり」してしまいました。

 

それもそうなんですが、「マッサージ屋さん」の言葉に引っかかってしまいました。実は。

確かに私は「マッサージ」などを生業にしている者です。

モーリシャスで、お客さんの身体にオイルを塗りたくって、その上であたかも平泳ぎをしているかの如く「マッサージ」をしている

セラピストをみたり、体験したりしたことから、いつしか「マッサージをする」という言葉に、「軽い」イメージ、ネガティブな感情を

持っていました。

そして、とても高学歴な公務員様から、若者ノリで尋ねられたおじさんは、

100階建てのタワマンから見下されているかのような気持ちになってしまったのです。大笑

 

これが「プライド」というやつかぁ~。

その日の夜の夢にまで出てくるくらい、腹の立つ出来事でしたが、

こんなプライドがくだらないものだということは分かっていましたが、自分の小ささを痛感しました。

 

1年後には「マジな」治療院を開業して、モーリシャス中に知れ渡る、オンリーワンになる!

という強いモチベーションを与えていただいた機会でした。

 

「鍼屋さん」、「あんまさん」、「マッサージ屋さん」などなど、何と呼んでいただいてもいいのですが、

この国にいると、「プロの」をつけてほしくなるんですよね~。
 

でも、謙虚に参りましょう!

地道に、困った患者さんたちに寄り添い、これからも「臨床」を歩んでいきたいと思います。