神経パルスの基礎について
 

  • 方法:鍼を目的の深さまで刺入したら、クリップを鍼に装着し、周波数、波形などをセットし、タイマーで時間を設定する。その神経が支配する筋が、軽く収縮する程度までゆっくりと電圧を上げます。痛みがないことを患者に確認し、収縮している筋を確認します。開始後30秒は部位を確認し、筋の収縮の程度が大きくなるようであれば出力を下げて、再度、痛みの確認をし、その後も数分毎に確認します。
  • 周波数の選択基準:原則として1Hzとする。
  • 治療目標:神経痛、神経麻痺 (例)末梢性顔面神経麻痺、顔面神経痙攣、椎間板ヘルニアによる手および足のしびれ、脳卒中による筋肉のこわばりなど
  • 期待する効果:神経の興奮性を正常に戻す。例えば、麻痺では神経を興奮させ、痙攣もしくは痛みでは神経を鎮静させる。また、感覚枝を通電対象にした場合は、感覚閾値の上昇を目的とし、逆に、運動枝を通電対象にした場合は、神経の支配領域の複数筋を収縮させ、筋肉循環を促進させることを期待します。
  • 実際の刺鍼部位の選択方法
  1. 体表から触知できる骨、筋および靭帯から神経の走行をイメージする。
  2. 比較的浅層に位置する神経は、イメージした神経の走行に対して垂直に指先を動かし確認する。神経はひも状で、血管より硬い組織であり、区別しやすいですが、索状の筋線維と区別する必要があります。
  3. 神経を長軸方向に対して直角に弾くように動かし、患者が末梢に放散する何らかの感覚を訴えれば可能性が高いです。