2017年1月から、モーリシャスのCity Clinicで「あはき師」として診療を続けています。

当初は、今のように中国人によるTCMセンターはありませんでしたから、クリニックのチェアマン直轄の鍼灸指圧治療科という感じで、正式な組織の中で管理されているようで、されてないような立ち位置でした。

 

メディカルアドミニストレーター(当時は産婦人科医が担当)が医師、看護師、薬剤師などの医療スタッフの職務管理をし、同時にメンテナンスや衛生管理スタッフの管理も、他のマネージャーと共にやっていました。通常業務は、そのアドミニストレーターに相談したり、許可をもらったりして仕事をするのですが、私の労務管理(休暇や報酬などの労働環境事項)、広告宣伝活動(原則、自分で行ないます)、例外的な職務などについてはチェアマンに相談・承認をもらうことになっています。

 

そのような微妙な立ち位置でしたので、最初の頃こそ、何にも分からないだろうと気を遣ってくれて、色々と面倒をみてもらいましたが、すぐにほったからかしにされてましたので、自分で開拓するような感じで対応していました。

 

でも、予約管理を担当してくれる秘書さんもいましたし、何よりモーリシャスに同行した妻(鍼灸師)がボランティアで仕事をサポートしてくれていましたので、二人でやりくりしていたという感じです。

 

実は、診療開始した当日(部屋もまだ決まっていないのに)、新患が紹介されてきて指圧をしましたが、事務手続きの仕方が全然わからず、受付嬢にサインしろといわれた部位にサインだけして終わりました。あれ?こんだけ?いいのこれで?って不安になるくらいでした。

 

実際は、患者さんが来院したら、はがきくらいの大きさの厚紙に患者情報が印字されているだけのものを受付で発行され、私のところに届き、治療が終わったらその紙に実施した療法と金額、そしてサインをして、次回予約を取り、患者を連れて会計に連れて行き、その紙を提出して終了。

 

他の医師は、簡単な主訴、現病歴、看護師がおこなった測定値、検査オーダー、処方を数行で記入して、金額およびサインで終了です。

 

「あーこうやって書くんだ~」って後で気が付いたんですが、当初、療法と金額&サインしかしなかったので、それ以後もそのスタイルのままです。

ですから、英語でズラズラと(スペルミス無く!)カルテを素早く書く必要は今のところありません。もし、他の医師と同じようにやるよう要求されたらノイローゼになっていたかも。(笑)

 

私の場合、自分で日本語カルテを作って保存していますので、内容も他の医師が作るカルテよりも詳しく書かれているはずです。基本、SOAPでまとめています。

電子カルテがあったらなーと無いものねだりをすることもありましたが、既にあきらめの境地。

妻に紙のカルテをスキャナーで読み込んでもらっています。

 

情けない話ですが、4年経った今でも、英語では書いていませんね。仕事の時間が長くなるのが嫌で、情報を共有化しようなどとは考えていないひどい奴なのです。

 

たまに患者さんの依頼で保険会社に提出するメディカルレポートを作成することがありますが、大した情報量ではないにもかかわらず、まだ緊張します。決まり文句や病名・症候名を覚えるのに何年かかってんねんと、進歩しない英語力に焦りを感じているこの頃です。

この本には助けられています。