ワーホリ編その6目覚め | シドニー日本人会釣り部2012-16

シドニー日本人会釣り部2012-16

ブログの説明を入力します。

ワーホリ編その5から時間が経ってしまい、大変申し訳ありませんでした。
筋書きを忘れてしまわれた方は以前のブログを読み返してみて下さい。


今日も昨日も全く自分の投げるルアーには魚がかからないのです。
その頃の自分はトゥィッチングさえも知らなかったのですから釣れないのは今になって思えば当たり前なのでした。
クックタウンに来て初日の夕方に魚がかかるのを目撃した桟橋のへりに伊藤くんと2人で腰を降ろし、ルアーを沖に向かって投げ続けます。
海は相変わらず静かで日差しが強く、露出した肌がじりじりと焼けるのを感じました。

その時は突然やってきました。

ラパラのハスキー13センチを投げていると手元に衝撃が伝わり、同時に海を見ると口にルアーをつけた魚が大ジャンプ!
唖然としていると魚が手元に向かって走ります。慌ててラインを巻き取りにかかると緩めのドラグから糸が吐き出され、リールのドラグを締めて無我夢中で巻き取ります。

桟橋から海面までは2メートル以上あって魚を抜きあげることは無理、横目で見ると伊藤くんが桟橋備え付けのギャフを構えているのが見えました。
最後は伊藤くんのギャフが一発で決まり見事にランディング成功。

釣れたのは60センチほどのスポテッドマッカレル(サワラ)でした。

横たわった魚を目の前にして呆然としていると隣で釣りしていたおじさんが、魚が生きているうちにえらの下のところを切って締めた方がいいと言います。
ですが指先もひざも震えてしまってそれどころではありません。

「今までこんなひざが震えるくらいの感動なんて経験したことがあっただろうか。」

指先に力が入らず、やっとの思いで締めた時ようやく笑みが浮かびました。

「これだったんだ。」

探していたものが見つかった気がしました。
何も夢中になれるモノがなかった自分に何かが見つかった瞬間でした。