【サビタ・パテル署名記事】

 

 

「ぼくらは暗くなると外出しません。

夕方になると危ない場所を、特定しています。

他に、どうしようもないですよね?」とスシル。

 

 

 

キャンパス内での友人の死を知らなかったという学生は、スシルだけではない。

他の学生も、スシル同様に、インド人仲間のSNSやインドの知り合い経由で知った、と言う。

 

 

クリーブランド州立大学の学生で、25歳のモハンマド・アブドゥル・アルファトは、先月遺体で発見された。

 

去年の5月から、行方不明だった。

 

 

 

 

彼と同じ大学の学生が、匿名を条件に語ってくれたところによると、彼の死を知ったのは、両親との WhatsApp でのやりとりからだった。

 

 

「両親がわたしに、お前も気を付けるようにって言ったんだ。」

 

 

 

アメリカには、毎年数十万人の外国人留学生が学びに来る。

 

 

2022-2023年には、約26万7000人ほどのインド人がアメリカの大学に入学した。その数は、2030年までには100万人に達するだろうと推定されている。

 

 

 

「インドでは、アメリカの学位への憧れは強い。」

 

ニューヨークで大学の准教授として働くサンゲ・ミシュラは、これらの死を関連づける「明確な何か」はない、と言う。

 

 

「インド人というだけで関連付けて考えようとしないことが重要。」

 

「人種差別とか民族差別とかに基づく攻撃とは思わない。」

 

 

 

 

インドの家族らは、定期的に娘や息子らと連絡を取り合っているという。

 

「インドに居て、遠くの国で、そんなニュースを耳にすると、恐ろしい。」

 

 

毎日、連絡を取り、息子の友人の電話番号も知っている、という。

 

「よく知らない人と一緒に出かけないように言ってる。」

 

 

 

大学側も、それぞれ安全対策のための規則を作っている。

たとえば、暗くなってからキャンパス内をひとりで歩かないように、などだ。

 

 

大学側は学生への心理的影響についても気を使っている。

 

 

「明らかなことは、留学生が精神的ストレスにさらされているということ。

勉強の面でも、金銭的な面でも、ビザに関しても。」

 

 

在米インド大使館は、学生らに大使館と連絡をとるように言っている。

オンラインで定期的にそのような機会を設けてもいる。