「マヨネーズばかり」の店
店名:マヨネーズキッチン

業種:マヨネーズ料理
住所:東京都立川市曙町2-5-17 S&T.ITOH.Bld 4F
営業時間: 11:30~14:30/17:00~24:00
定休日:無休
席数:39席(カウンター5席、テーブル34席)


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■逃げ道はない
 世の中には、どうしても逃げられないものがある。
例えば、船酔いだ。船が港から出航してしまえば、もう逃げることはできない。
どんなに酔おうとも、海に飛び込むなんてことはできず、
酔ったまま港に到着するまで我慢するしかない。


 今から紹介する微妙なレストランも、
一度でも入ってしまったら「逃げ道」のない状態に陥る。
そう、『マヨネーズキッチン』に入ったら、
マヨネーズ料理から逃げることができない
のである。
 なぜならば、どんな料理を選ぼうがマヨネーズが入っているからだ。
まあ、マヨネーズマニアにとっては天国かもしれないが……。


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■何を選んでもマヨネーズ
 マヨネーズ料理から逃げられないというのは冗談ではなく、
本当の事実。もし同行者としてこの店に来店することになったのなら、
それなりの覚悟が必要だ。


例えば、あなたが普通のレストランに行ったとしよう。
そして以下の料理を注文した。


<普通のレストラン>
・アボガドと小エビのサラダ
・ベーコンとオニオンのパイ
・チーズフォンデュ
・フライドポテト
・春巻き
・ジェラート


 次に、『マヨネーズキッチン』で
同じような料理を注文したとしよう。
すると次のようになる。


<マヨネーズキッチン>
・アボガドと小エビのサラダ(カレーマヨネーズ入り)
・ベーコンとオニオンのマヨパイ
・マヨネーズフォンデュ
・フライドポテトのマヨディップ
・エビマヨ春巻き
・マヨネーズジェラート


 ……と、全ての料理にマヨネーズが使われているのだ!! 
これはかなりのマヨネーズマニアじゃない限り、
キツイのではないだろうか。ジャムパンしか売ってないパン屋で、
20種類もジャムパンがあるといわれても、あまり嬉しくない。
ナス料理しかないナス専門店というのも、もしあるとすればツライはずだ。
 しかもこのお店、飲み物にまでマヨネーズをふんだんに使用しているという。
マルガリータにマヨネーズを入れた、マヨガリータも存在するらしい。


■マジウマ!!
 予想を重ねても、自分の身で確かめなくては事実はわからない。
さっそく私は『マヨネーズキッチン』へと向かった。
17時の開店時にもかかわらず、かなりの客が店内にいるではないか。
そんなにマヨネーズが好きなのか? コレステロールとか大丈夫なのか? 
余計な心配をしつつ、席についた私はコッテリしてそうな、
石焼きブタキムマヨ丼を注文。  味は……う、うまい!! 






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▲納豆とマヨネーズの和え物。さっぱりとしてる
酸っぱさがあって美味しい。オ・カピート♪




しかしまあ、マヨネーズは普通に美味しいわけで、
私が問題としているのは、連続してマヨネーズ料理ばかり食べていると、
気持ち悪くなるんじゃないかという部分だ。



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 そして次に、マヨネーズフォンデュを注文。
これを1人で食べるのは寂しいが、コッテリとしたマヨネーズ料理を、
連続してどこまで食べれるか試すためには……、
酸っぱくてウメェェェェェェェェェェェェェ!!
ディ・モールト美味いッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!


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 コトコトコトコト煮込まれているマヨネーズは
思ったよりしつこい味ではなく、非常にさっぱりとしていて、
普通ならば相反するはずの「爽快感と濃厚さ」が共存しているッ!!
ずーーっと煮込んでいると、マヨネーズが分離されていく
分離が始まったらガスを止めるのがマヨネーズフォンデュの食べ方だ。





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そして、私はひとつ、珍味を発見してしまった!!
マヨネーズが分離しても、まだガスを止めないで放置しておく。
すると、鍋の底に「おこげ」ができるのだーーーッ!!
それを削り取って食べると、非常に美味しいッ!!
マヨネーズフォンデュを注文することがあれば、
これは試すしかない!!


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毎日がマヨネーズ料理でも生きていけることを実感した。


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▲おこげゲットォオオオオオ!!!!!!
誰にもヤランゾーーーーー!!!!!!!!!!!!!!


 そ、そろそろ飲み物が欲しい!!
やはりマヨネーズばかりというのは辛い。
ということで、マヨネーズをふんだんに使用したカクテル、
マヨガリータを注文……ってまたマヨネーズ!!






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▲マヨガリータ。その酸っぱさにヨガってください。






味は……すっぺえええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!
マヨネーズってこんなに酸っぱかったっけ!???????????????????????
でも、うめえええええ!! これはアリだ!! あってもいい味だ!!
美味すぎて、ついついガブ飲みしてしまった。



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 まだ飲み足りないっつーことで、
マヨガリータを飲み干した私は、次にカルアミルクならぬ
カルアマヨクを注文。もちろん、マヨネーズをふんだんに使用したカクテルだ。
あまりにふんだんに使用しすぎて、
マヨネーズがプカプカ浮いているくらいだ。


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▲カルアマヨク。カルアとミルクの間に
無理矢理マヨネーズを入れました。


■マヨネーズをボトルキープ!!
 このお店は、マヨネーズを600円でボトルキープすることができる。
キープしたマヨネーズは、来店時に店員に言えば、
キープしたマヨネーズを持ってきてくれるのだ。
持ってきたマヨネーズをどうするのかって? 
それは当然、好きな料理に好きなだけかけて食べるのだ。




 噂によると、カルアマヨクにたっぷりの
マヨネーズをかける客
もいるらしい。
最初から入っているマヨネーズでは足りないと、
マヨガリータにも入れている客がいるという。
家に帰ったら、ちょっとマヨネーズを味噌汁にでも入れて飲んでみるかな


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▲マッシュポテトのマヨネーズ風味。美味しい。
ライスがわりにドーゾ。


●おすすめメニュー
マヨガリータ 
マヨネーズを混ぜたカクテルの一種。
基本はマルガリータになっている。


ブラッディー・マヨリー 
ブラッティー・マリーとマヨネーズの愛の結晶。


石焼きブタキムマヨ丼 
ただ辛いだけでなく、マヨネーズの酸味が
キムチの余計な酸っぱさをやわらげている。ボリュームは満点だ。


マヨネーズフォンデュ 
チーズのかわりにマヨネーズを使用したもの。
2~3人で食べると楽しい。


マヨネーズ以外の料理もわずかにあります(笑)。