[ミルクたっぷりワンタンの店]

店名:ミルクワンタン鳥藤
業種:居酒屋
住所:東京都千代田区丸の内3-7-9
営業時間: 12:00~22:00
定休日:日曜
席数:14席(カウンター6席、テーブル4席、座敷4席)


今日はお店の雰囲気と立地に合わせて
テンションを落ち着かせていこうかな。
まあ、テンションが高いのは私じゃなくて
いつも店側なんだけど(笑)。


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●秘密のミルク基地
 東京都内でサラリーマンの多い街といえば、
新橋、東京、そして有楽町である。
特に有楽町は、道を歩けば
サラリーマンに当たるというくらい、
サラリーマンだらけだ。
そんなサラリーマン達の秘密基地が
JR有楽町駅のガード下にあるのをご存知だろうか?


 隠れ家的な居酒屋やバーなんて腐るほどあるが、
秘密基地はいくら有楽町を探したとしても、ここしかないだろう。


店名は『ミルクワンタン
看板も『ミルクワンタン
暖簾も『ミルクワンタン
料理も『ミルクワンタン
である。


 長年、有楽町に勤務している人でさえ、
この店の存在を知らない人がいる。
それもそのはず、サラリーマンたちは
この秘密基地……いや、ミルク基地を誰にも教えたくないのだ。



ということで、
今日はミルクにワンタンや鶏レバーを入れた
『ミルクワンタン』の店をご紹介。

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●ろくでもない客しか来ない
 『ミルクワンタン』は、JR有楽町駅の京橋口を出て、
高架線沿いに100メートルほど歩いた所にある。
有楽町のド真ん中ではあるが、
街灯もろくにない路地を歩いていかなくてはらならいので、
女性が一人で行くのはあまりオススメできない。
女性が行くのであれば、最低でも2人で行こう。


 真っ暗な路地を進んでいくと、路地の左側に
『ミルクワンタン』という看板が見える。
暖簾があれば開店しているが、
入る前にドアのガラスごしに満席じゃないかどうかチェック。
もしカウンター席が開いていれば、メッケモン。
店主や女将さんとのトークを楽しむことができる。


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 私が来店したときは、丁度よくカウンター席が空いていた。
さっそく座ってミルクワンタンを注文。
店主は注文を受けてから調理を開始するので、
作り置きをしていないのが嬉しいところ。
ミルクワンタンができるまで、
隣の酔った50歳代のサラリーマン親父と談笑を交わす。


親父 あなた、ここ初めて?
筆者 そうです。美味しいミルクワンタンがあると聞いてきたんですよ。
親父 ああそう。ここはね、ろくでもない客しか集まらないんだよ。
筆者 あは、そうなんですか?
親父 だってほら、店のダンナを見ればわかるじゃん。
筆者 普通に見えますよ?
親父 
ろくでもない顔してるだろ?
筆者 えっ!!
親父 まず、
マトモな人生は送ってないよな。
筆者 あははは……。
親父 だからここに集まるお客はみんな、ろくでなしなんだよぉー。
筆者 でも結構人気ありますねココ。お客さん多いし。
親父 ろくでなしは、ここしか行くところないからなぁー
筆者 いやあ、ろくでなしじゃないですよ皆さん。頑張って働いているし。
親父 ろくでなしだよ。
文句あんのか!!
筆者 ……ろくでなしです!! 死んだほうがいい!!
親父 おい、殺すのはひどいだろう
筆者 すいません……。


 店内の客層を観察してみると、
ほとんどが40~50代のサラリーマン。
若いOLさんは皆無に等しい。いたとしても40代の女性といったところか。


 なぜか、客が店主をいじめる。冗談なのだろうが、
店主をいじめて楽しむというのがこの店では当たり前なのだろう。
店主もニコニコしながら毒をお客に吐いて楽しんでいるようだ。


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▲熱燗を注文すると、小さいやかんで出される


●ミルクワンタンの正体
 ミルクワンタンが、カウンター越しに私の前へと出される。
見た感じ、ワンタンというよりも、クリームシチューである。
しかも単なるシチューではなく、おでん入りのシチューだ。


 具材としてスープの中に、大根、人参、鶏レバー、そしてワンタンが入っている。

スープを飲んでみると、やはりミルクというよりはシチューである


いや、そのまんまシチューと言っても過言ではない


大根と人参はミルクで煮込んだのではなく、別の鍋でおでんとして
煮込んだかのような味と食感だ。しかしミルクスープとの
相性がバツグンによく、美味しく食べることができた。


 しかし問題なのは、鶏レバーである。
強烈なレバー独特の臭みを放ってるではないか。口の中に入れると、
そらに強烈な臭みが滲み出てくる。しかし、これは私の食べ方が
間違っていただけだと後日判明した。


 実は、鶏レバーはミルクスープと一緒に食べなくてはならなかったのだ。

別にそういう決まりはないが、ミルクワンタンマニアによると、

スープと鶏レバーは一緒に口に含まなくてはならないらしい。

そうすることで、独特な臭みが消え、
深い味わいとうまみだけが残るのだという。


最後に、この店のカウンター席で、一番右端に座ってしまったら
ちょっと後悔するかもしれない……。
15センチとなりがトイレなのである……。
しかもひっきりなしにトイレへの出入りがあり、
アレが出る音やアレの流れる音に対して
我慢が必要かもしれない。


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