「生クリームたっぷりもんじゃ」の店
店名:ムーの子孫
業種:もんじゃ焼き・お好み焼き
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-10 第85東京ビルB2
営業時間: 11:30~23:00
定休日:無休
席数:140席(テーブル140席)
■もう勘弁してください
微妙なレストランがあるという噂を耳にするたび、
即行動で徹底調査をしている私だが、
なかなか一人では入りにくいお店というのも存在する。
例えば焼肉屋や喫茶店がそうだ。
焼肉屋は、一般的にカップルや家族、友達同士で
行くものという固定観念ができてしまっているため、
一人で焼肉屋に行くと、店員から冷たい視線が向けられるだけでなく、
周囲の人にも「寂しい人」というレッテルを貼られてしまいかねない。
喫茶店の場合は、変なパフェを調査するときが恥ずかしい。
チョコレートパフェを大人の男が一人で食べるのを想像してみてほしい。
……泣けてくるものがある(ファミレスだってツライ)。
運が悪く、隣の席のチビッ子に
「ママ~、あの人のパフェと同じの食べたいよ~!!」なんて言われたら、
恥ずかしさ爆発である。
まあ、何度もそういう経験をしてきたので、
今は少しだけ開き直ってはいるが、それでもまだ躊躇はする。
そんなとき、仲の良い友達にお願いをして、
一緒に微妙なレストランについて来てもらうことがある。
今回ご紹介する『ムーの子孫』は、もんじゃ焼き屋なのだが、
焼肉屋と同じくらい一人では入りにくい業種の店だ。
なので友達に電話をして、さっそく一緒に行って
もらうためのお願いをすることにした。
友達 はい、○○です。
筆者 あー、おれだけど。
友達 何?
筆者 微妙なレストランに行きたいんだけどさ、明日あたりどう?
友達 ……何の店?
筆者 もんじゃ焼き。お好み焼きもあるみたいだけど。
友達 どんな部分が微妙なの?
筆者 生クリームと苺のもんじゃ焼きらしいんだけど、これが激……。
友達 もう勘弁してください。ガチャ。
筆者 えっ!! あっ!? ……切った。
(実話です)
■時間無制限の食べ放題
ということで、今回は一人で、
普通じゃないもんじゃ焼きを食べる為に『ムーの子孫』へと向かった。
JR吉祥寺駅から伊勢丹方面へ歩いて約5分、
ビルの地下2階に『ムーの子孫』がある。
店内は地下というイメージをまったく感じさせないくらい広く、
とても清潔感ある内装になっている。
店内には女子高生やカップルなど、
10代後半の客層が多いように感じた。
それもそのはず、とても低価格で、ボリューム満点の食べ応えなのだ。
たった1490円で、もんじゃ焼きとお好み焼きが食べ放題になるのだから、
お得感はバツグンである。
しかも、時間制限はナシ!! 1490円さえあれば、
いくらでも自分のペースで食べまくれるというシステムである。
普通は90分や2時間などの時間制限があって当たり前なのだが、
ソレがないというのは凄いとしか言いようがない。
ちなみに、ランチタイムは500円で2種類のもんじゃ焼きを
食べることができるという。
これも学生には嬉しいプライスだ。
■そのままで食べたい
私は無類のお好み焼きマニアである。
もちろん、もんじゃ焼きだって大好きだ。
つまり私にとって、『ムーの子孫』は天国のような店なのだが、
今回ばかりはちょっと心が萎えている。なぜならば、
生クリームたっぷりの苺ミルクもんじゃを食べなくてはならないからだ。
しかも、周囲はカップルや女子高生集団ばかりだというのに、
私は男一人である……。
味覚的ショックと精神的ショックのダブルパンチに耐えられるだろうか?
メニューを見てみると、食べ放題の他にも、
豊富な単品もんじゃがあった。
しかし、単品より食べ放題がお得。
きっとこの店は、食べ放題を頼むのが前提のような店なのではないだろうか?
勝手にそう思った私は、食べ放題を注文した。
苺ミルクもんじゃとバナナもんじゃを試した後に、
普通のオーソドックスなもんじゃを食べようと思ったからである。
注文後、3分ほどで苺ミルクもんじゃが登場。
それを目の前に出された瞬間、顔面蒼白。
「こ、このまま食ったほうが美味しいんじゃないの?」というくらいに、
見た目がフルーツパフェなのだ(写真参照)。
試しにもんじゃ焼きのヘラでクリームを食べてみると、
とても美味しくて甘い生クリームだった。
マ、マジでこのまま食べたい……。
■あ、頭が……
このもんじゃと一緒に店員が持ってきたのが、シロップである。
焼いたもんじゃにシロップをかけて、もっと甘く味付けをするためだ。
こんなに甘いのを焼いて食えるかー!!
……と思ったが、よく考えてみると、甘いものを焼いた食べ物は、
日本に古くからあるのではないだろうか?
例えば、タイ焼きや大判焼きなどは、
甘いあんこが入っている生地を焼いたものだ。
まんじゅうだって、あんこが入った生地を蒸したものだ。
東南アジアでも、バナナを焼いて食べたりしている。
なんだ、生クリームだって焼いたっていいじゃん。
きっと美味しいさ♪ さっそく焼いてみよう!!
私は生クリームをイッキに鉄板へとブチ込んだ。
勢いよく生クリームが沸騰し、その湯気からは、
とてつもなく甘い香りが漂ってくる。あぁ、なんて香ばしいんだろう♪
この苺ミルクもんじゃには小麦粉の生地がないかわりに、
コーンフレークがたっぷりと入っている。
それが焼ける匂いが食欲をそそらせる。
もう食べていいかな? 私はヘラで生クリームをよそって
口に含んでみた。
……お、美味しい!! すごく甘いけど美味しい!!
これはハマる!! ちょっとしたカルチャーショックを受けた私は、
ものの5分ほどで全部食べてしまった。足りない足りない!!
私は次にバナナもんじゃを注文、これもまたペロリと食べてしまった。
調子に乗った私は、ぜんざいもんじゃも注文。
これがヤバかった……。ぜんざいもんじゃが、
まずかったというわけではない。普通、デザート系のもんじゃは、
連続で3つも食べていいものではなかったのだ。
エサをあげたらエサがなくなるまで食べ続ける金魚のように、
私はバカみたいにデザートもんじゃを食べた結果、頭痛がしてきたのだ。
あ、頭が……痛い。甘い甘いパフェを3つも食べたのと同じなのだから、
当たり前である。
結局、デザートもんじゃ以外のもんじゃを食べることなく、
私は帰路についた……。もし『ムーの子孫』に行くことがあれば、
デザート系のもんじゃは2つまでにしておいたほうが得策だ。
それも、最初と最後に1つずつ注文するというのが、
他のもんじゃを美味しく堪能する上でも
利口な注文の仕方といえるだろう。
●おすすめメニュー
苺ミルクもんじゃ 787円
バナナもんじゃ 787円
りんごとクルミもんじゃ 787円
ぜんざいもんじゃ 787円
パンプキンもんじゃ 787円
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