真顔夫の友人 ミスターKの話。実話です。

 

 

 

その1 からの続きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

妻の家族に金もパスポートも盗られ、

 

ビーチでチョコレートを売るK。

 

食事もままならず、

 

体力も気力も衰えて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、Kの生まれ故郷、ムルタン。

 

Kの父が息子の異変に気付いていた。

 

 

 

コールはなんとか繋がるが、出るのはKの妻、か、その家族。

 

連絡は途絶えたまま。

 

帰省の話も聞かなくなった。

 

ただ息子は異国の地、すぐになんともしようが無い。

 

 

 

 

 

ここで登場するのが、パキスタン軍に所属中のKの兄。

 

 

 

在イタリア・パキスタン大使館に連絡し、

 

大使館員に命じて、K確認に走らせ、状況を把握。

 

緊急性を感じた兄は、

 

在イタリア・パキスタン大使館の職員に命じK救出作戦。

 

 

 

真顔ご存知のとおり、相手国内に政情不安があったとかでも無い限り大使館が個人を見舞ったり救出とか手助けはしてくれません。自ら出向いて「助けて〜」って言わないと。スーパーの迷子と訳が違う。Kさんの兄がパキスタン軍所属だったため特別対応だったようです。ちなみにこれ、10年以上の前の話ですが、いまよりも強く、特権階級の特別扱いが生きていたからと。例えば交通違反とかで警察に切符取られても軍高官関係とかだったら、なあなあドキドキみたいな。

 

 

 

兄の手配で、

 

Kはパキスタンへ帰る。

 

 

 

 

数年ぶりの故郷。

 

家族は暖かくKを迎えたが、

 

約束の勉学は成らず、父の金を全てなくし、兄の力で帰国し、

 

恥ずかしく、

 

家にじっとしておれず。

 

 

 

Kはバイクにまたがり、

 

ムルタン市内を、走り回った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ムルタンで来る日も来る日も

 

バイクを走らせる日々。

 

Kはムルタンに詳しくなっていた。

 

 

 

 

ムルタン市は、ここにモノレール(バス)の駅を作るのか、

 

駅近にショピングモールができるのか、

 

 

 

その予定地、近く。

 

ふと、見上げる、

 

 

 

「空き家があるな」

 

 

 

 

このままでは誰も住まえないだろう古い空き家。

 

 

 

しかしここは、将来、便利な場所になる。

 

 

 

 

Kは早速、

 

持ち主を突き止め、

 

空き家を購入。

 

 

 

 

 

買った空き家をKは修復。

 

資材を集め、

 

開いた穴を埋め、

 

壁を塗り、

 

床を貼り、

 

囚われ生活のイタリアだったが、脳裏に焼きつく、

 

建築方法、芸術、覚えていないはずがない。

 

Kはイタリアで知った、ムルタンにはまだない、

 

住みやすさ、美しさ、を同居させた「家」作りに邁進する。

 

 

 

 

Kがひとり、作業する、その姿を見て、

 

「安くで使ってくれ、手伝う」

 

と、工人がひとり、二人、と現れはじめ、

 

Kはチームを作り、

 

空き家を新築同然に完成させた。

 

 

 

 

目を引く外観、

 

と将来の好立地、

 

家は予想以上の値で売れた。


 

 

 

Kは、家を売った金で、次の空き家を買い、販売、

 

その売り上げで次の空き家を・・・・

 

 

 

 

そう、それは、イタリアの日々と同じ、

 

『売った金の半分で翌日のチョコレートを俺から買い、それを翌々日に売れ』

 

 

 

 

 

 

 

その後、Kは着々と不動産業を伸ばし、

 

父と並ぶほどの実業家となる。

 

皮肉にも屈辱の囚われ生活が、

 

その後のKの人生を、

 

地位を確立したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真顔現在のKさんはムルタンでご結婚され(パキスタン女性と)2児のパパです。丸っと太ってらっしゃってとっても幸せそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、Kさん、

 

ありがとう!なんか、びっくりランキングでしたわ。

ははは。

あなたに幸あれ!記念にスクショ!

 

 

 

〜後日・追記〜

ほんで、最終的にこんなことになってました。

今後、ないだろうと、スクショ!

 

 

 

 

 

おしまーい

 

 

【イタリアは行かないけどイタリアのチョコ食べたい人はこちら・笑】

こちらの実店舗、神戸は北野、モスクのすぐそこです。

きのこのチョコ。入れ物が可愛い〜んですよね〜。

ちょっと高いけど・・・・・

さすがイタリア、デザインが良い!