仏教では飢えと渇きに苦しむ餓鬼地獄（餓鬼道とも）というものがあると説かれています
昔の絵にはお腹がぷっくりと膨らんでいるのに、手足が針金のように細い餓鬼が描かれているものがあります
餓鬼とは餓鬼地獄に堕ちた亡者を言います
この餓鬼地獄には、このような世界があるそうです
目の前にたくさんの御馳走が並べられている席に座らされ、長い箸を与えられて、その箸で食べるように言われます
その箸はとても長いため、ご馳走をつかんでも、自分の口に届かないのです
そのためご馳走を目の前にしながら、餓鬼は一口も食べることが出来ず、飢えに苛なまれるのです
同じ場所に天国の住人がやってきました
彼らは同じように長い箸を使ったにもかかわらず、お腹いっぱいに食事を取ることが出来て満足します
では天国の住人はどうしたのでしょうか？
彼らは長い箸を使って、向かいに座る者同士で食べさせあったのです
向かい側であれば長い箸で食べさせることが出来ます
何としても自分だけが得したい、食べたいという欲に駆られている人は、全然食べれずに苦しむことになります
互いに与え合って、分け合う者は心が満たされるのです
天国と地獄をわけるもの
それは場所の違いではなくて、自分さえよかれという思いでいるか、それとも他人にも喜びを分け与えようとする愛の思いを持っているかの違いです
この世では一見すると欲の強いものが得しているように見えます
しかし、霊的真実からすれば、いずれその報いは必ず返ってくるのです
人から奪った者は、さらに奪われる事になりますし、人に与えた者はさらに与えられるでしょう
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