パラダイムとは、世界に対するモノの観方、すなわち認識です。

認識のなかでも、その時代において当たり前とされている世界観を指して使われることも多く、時代に限らず、ある業界内においては当り前とされている価値観を指すこともあります。

パラダイム転換＝認識が変わるとは、いったいどういうことなのでしょうか。

それを体験して頂くために、このボトルに描かれているのは、何のシーンに見えるか考えてみて下さい。

大人の場合、男性と女性が愛し合う姿が見えたという方が殆どなのですが、子供に同じことを尋ねると「イルカさんが沢山泳いでる！」と、まったく予想もしない答えが返ってきます。イルカの群れが見れない方は、次の図をご覧ください。

いま体験して頂いたよう同じものを見ているのに観点が変わることで男女の絡み合いではなくイルカを「認識」できた瞬間が、パラダイム転換が起きた瞬間です。

同じ存在や現象を見ているのに解釈が違う、同じ体験をしたはずなのに認識が異なるのは、人によって異なる観点（ものの見方、パラダイム）を持っているからなのです。

その認識が、どのように作られるのか？それはマインドームの形成過程でもご説明しましたが、基本的には次の図のように個人の経験体験から生まれてきます。

トラウマと呼ばれることもありますが、幼いころのショックや一定パターンの刺激の蓄積から、生きる為のルールとして「先入観（モノの観方）」を生み出します。

ある事象や結果に対して、幼いなりに「きっとこうだろう」「あれが原因でこうなったんだ」と思い込み、生存する為、自分が被害に遭わない為に、自己流のルールを創り出すのです。

大人になってから何かできごとがあった際に、昔作られたルールや先入観がバイアスとなって判断・意志決定し、多様な考え感情、行動を決めるようになっていきます。

マインドーム（心の家）は、出発点でもありゴールでもあるという説明をしましたが、例えば、過去に低い自己評価（例：自分は価値のない存在だというアイデンティティー）を形成していれば、大人になってからもその自己評価を存続させることになります。

個人の人生においては、この自己認識が覆った瞬間が一番大きなパラダイムシフトを経験する瞬間となるでしょう。

パラダイム転換とは