名門「ONKYO」の破産 | 音楽好き親父の覚書

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オーディオファンに愛された名門企業「オンキヨー」が業績悪化に苦しみ、5月13日に自己破産を申請し破産手続きの開始決定を受けた。

 

1970年代後半からオーディオブームで各メーカは活発に新製品を発表し、高校生の私は雑誌を見ながら色々と憧れたものでした。当時は、アンプは\69,800でも15kg以上、巨大な電源を競い合う凄まじい物量合戦の時代です。「ライブ会場前列で体で感じるような音」を再現するのが目標でしたから、卒業後には1本90kgのスピーカーまで導入していました。

 

大学時代に、2代目のアンプとして手に入れたのが初めてのONKYO製品「 Integra A-819GT」でした。初代がSANSUIの「AU-607」でしたが「目の前の霧が晴れていくような解像度の変化」に驚いたものです。

 

徐々にデジタル化が進みパソコンオーディオの時代に、私も機材への投資はパソコン関連に傾倒していきました。結婚し子供もできたので大音量で音楽を楽しむのが不可能になったのが大きいですけど。

日本のオーディオメーカーの中でもONKYOはコンピューター関連にも進出してサウンドカードに定評があり「SE-200PCI LTD」はノイズ低減などのノウハウを生かした良い音でした。

パソコンと携帯プレーヤー用に購入した「GX-70AX」。同級の製品と比較するとずば抜けていました。大きなスピーカーやアンプ、レコードプレーヤーは物置へ。中華デジアンを利用開始。

 

昨年、雑誌の付録として手に入れ愛用しているスピーカーユニット「OM-OF101」。新規設計なのに激安で完全に採算度外視で「こんなもの売って大丈夫なのか?」と思いました。ほぼ最後のONKYO製品かな。

 

ハイレゾ配信も早くから頑張っていたが、シェアを勝ち取る事は出来なかった。

幸いにも 「e-onkyo music」は、フランス企業ののXandrie Japan株式会社に昨年事業譲渡されており継続するらしい。

 

JBL、ALTEC、SANSUI、Pioneer、など経営不振から売却・消滅・縮小したオーディオメーカーは多い。「音楽を楽しむ」という目的は同じなのだがマニアとして楽しむにはハードルが上がった。

最近アナログレコードが流行ってきたが、昔では考えられないほど低レベルなレコードプレーヤーが新発売されるのを見ていると華やかなブームの頃を懐かしく思う。