私が働く手術センターでは小児の手術や歯科治療もあります。小児の手術は大抵午前中に予定が組まれていることが多いのですが、先日は一日中キッズデーでした。スケジュールを見た瞬間ヒィガーンと青ざめる看護師達。手術直後の小児の対応は大人の対応よりも大変なことが多いです。


私の最初の患児は鼓膜チューブ挿入の幼児。麻酔から覚醒した瞬間からギャーッと泣き出し、なだめても止まらない。全然止まらなーい!ヒーン笑い泣きさらに、泣くだけではなく大暴れし始めたため看護師4人がかりで対応しました。担当看護師だった私は仕事を初めて最初の30分ですでにゲッソリ。しかし次から次へと患児は運ばれてきます。お次は扁桃腺摘出の幼児。再びギャン泣き。必死になだめました。もちろんなだめるだけではなく、全身状態の観察、痛みのコントロールなどを同時進行で行わなければなりません。


その後は歯科治療の患児達を対応しました。私達が受け持つ歯科治療の患児は、感覚過敏や多動、コミュニケーション障害などの理由で覚醒している状態では治療が難しいため麻酔下で歯のクリーニング、虫歯の治療、抜歯などを行う子供達が多いです。麻酔からの覚醒を穏やかにするために特定の薬を使いますが、それでも大暴れする子もいます。その日は、ほぼ全ての子供が大泣き。私が受け持った患児は発達障害のため言葉を発することができませんでした。しかし、部屋がふっ飛ぶほどの奇声を放ち、エビのようにのけぞり、キック、パンチ、ジャンプ。これまた看護師4人がかりで対応しました。しかし全く落ち着かず、お母さんを呼んで協力していただきようやく段々と落ち着いてきましたが、かなり長い間奇声をあげて大泣きしていました。お母さんは歌を歌ったり、手話や文字盤を使って意思疎通を図ったり、子供をなだめるためにとても努力していました。私は患児が落ち着いてきたため一旦ベッドサイドを離れました。そして、作業を終えて患児のもとに戻るとお母さんが静かに泣いていました。私はお母さんの背中をさすり、声をかけました。


I want you to know that you are a wonderful mom. Please remember that. 

(あなたはとても素晴らしい母親ですよ。)


お母さんはありがとう、ありがとう、とそのまま静かに涙していました。


子供を育てているお父さん、お母さん。泣きたいときもありますよね。子供をうまくなだめられないと、自分が不甲斐ないからだと自分を責めることもあるでしょうし、周りからの冷たい視線や言葉に傷つくこともあると思います。でも、子供にお父さんお母さんの愛情が伝わっていることは間違いありません。それが一番大切なことだと思います。


私はずっと成人看護をしてきたため、小児看護が得意なわけではありません。小児の年齢別のバイタルサインの正常値もいまだに覚えられず、名札の裏に貼ってある手作りカンペを見て確認しています。そんな私ですが、責任感を持って患児と向き合う看護師でありたいと思います。少しでも世の中のお父さんお母さんの助けになれるように頑張ります筋肉


その日仕事を終えた私は放心状態で家に帰り、ジョージとアイスホッケー観戦をしながらお酒を飲み、イチャコラすることでエネルギーを回復させたのでした。終わり流れ星


追記

キッズからまた風邪をもらいました。

GREAT!!!笑い泣き笑い泣き笑い泣き