先週風邪で寝込んでいた際に、1冊本を読み上げました。

 

数年前だったら多分読めなかった本ですが、こういう本ー属にいう「陰謀論」の部類にカテゴライズされてもおかしくないような本ですーを、読めるようになったというのも、許容度が広くなったからからでしょうか。(それでも最初のうちはかなり抵抗があったのが正直な所です。)

 

 

*しばらく前から、次に日本に一時帰国した時は「九州旅行」がしたい、そして宮崎県の高千穂峡には是非行ってみたいと思っていました。

 

*最近「古事記」に興味を持つようになり、そのうち「古事記」の現代語訳を1回しっかりと読んでみたいと考えていました。

 

*もう先「雀の戸締り」という映画を観て、その関連で「天照大神の岩戸開き」の話を改めて知る機会がありました。

 

 

今回読んだ本は、著者の浅川嘉冨氏が、縁あって高千穂峡を訪れる所から話が始まるのですが、高千穂地方にある「天の岩戸開き」に関連する場所や神社を訪れたり、その関連で古事記や日本書記に出てくる、日本古来の八百万の神のにまつわる神話の話なども豊富に盛り込まれており、最近興味を持ち始めたことの流れに沿った本に巡り合ったような気になりました。

 

なかでも面白かったのは「龍・竜」にまつわる話。

 

日本では「伝説の生き物」である「龍・竜」は、伝説でありながらも「日本昔ばなし」を初めとして、日本人にはかなり馴染みのある生き物です。十二支の中にも「辰年」がありますし、また神社や寺の手水舎(ちょうずや=参拝者が身を浄めるために手水をつかう場所)にも龍はよくいます。

 

そして興味深いことに、海外においても、日本の「龍・竜」にあたる「ドラゴン」という伝説の生き物は存在し、「騎士物語」や、王家の紋章などにもドラゴンはよく登場します。

 

この本では、「何故、実在しない龍・竜(ドラゴン)が、これほどまでに世界中のあちこちで昔から、お話や彫刻や絵の中に登場するのか。」という疑問を投げかけ、そこから「本当はいたからでないのか?」という仮説を提示しています。(信じるか信じないかは別としても、論理ととしてはそんなに突飛ではありません。)

 

そう言えば子供の頃毎週土曜日に見ていた「漫画・日本昔ばなし」でも、オープニングの「坊や〜よいこだねんねしな。」の歌の背景で、男の子が竜の背中に乗って夜空を飛んでいたなあ、と懐かしく思い出しながら、しばし竜に思いを馳せるのでした。