日本滞在の利点の1つに「いつもより本が読める」があります。ニュージーランドでの生活と違って、移動は電車が中心となり、電車に乗っている間の時間が出来ます。更に Wi-Fi のない所ではスマホが使用できないため、電車での移動中は自然と「睡眠補給」か「読書」のどちらかになります。

 

今回の一時帰国中に読破した1冊目は、瀬戸内寂聴の「死に支度」。数年前に買った本ですが、この度帰国後に彼女が亡くなったことを知り、読み始めました。彼女の本を読むのは初めてですが、とても楽しく読み通しました。最後の方に、

 

「人の目なんか気にしないの、人間の幸福は自由に生きること、自分の心を見つめていればいい」

 

という件がありました。今の自分の心境に近い言葉でした。

 

本では「93歳位には死にたい。」と何度も書いていましたが、実際にお亡くなりになったのは、去年の11月、99歳の時でした。彼女の言う通り、悔いのない人生だった事と推察します。彼女のように前向きにいつか来る最期の時を迎えたいものです。