どうも、じゃにおかです。

前回の投稿からしばらく経ちましたが、まずは手術後の近況報告を。

 

 

〇近況
・化学療法を再開(VDC#3終了→IE#3開始)
・局部制御療法として、計28回の放射線療法を追加(IE#3に併せて開始)
・やたら全身の毛が生えてきた→また抜けてきたから剃った
・腰がふらつくものの歩行可能。試しに走ってみたら、本気で肉離れしそうになった。神経痛有。

 




近影。左が手術前(3/16)。この数日後にやたら毛が生えてくる。

真ん中が術後約1ケ月(4/12)。どーせ抜けるからと伸びるがままに任せる。妻には「メキシコのギャング」と言われる仕舞。ベターコールソウルの見すぎやぞ。

右が化学療法再開して、3週間後(4/26)。最初の脱毛とほぼ同じスケジュールで抜けてきた。ちょびちょび抜けるのが面倒なので、入院前に剃り上げる。
 

 


ということで手術後の病理診断結果~退院について遡っていきます。


〇Day9(術後7日目)
この日は朝一に血液検査のための採血後、9時ぐらいからリハビリを開始。
手術前に行った以下の検査を術後始めて実施。

・片足で立った状態で、何秒保てるか
→これは余裕
・廊下を往復する時間
→あまり変わらないものの、疲れあり。
・足の筋力(例えば、横になった状態で大腿部を上から押されるので、押し返す)
→術後の痛みもあって、力の入れ方が全く分からない><
・椅子を立ってから5m先のカラーコーンを回って戻ってくるまでの時間
→「むしろ早くなった」と言われる次第


自分では良い感じだと思ってましたが、療法士の方曰く、現在の回復状況は5段階でいうところの下から2番目だそうな。自力で大腿部を上げられるようになって、3番目の段階。無くなった筋肉は回復しないものの、上手く他の筋肉を使って4番目(少し支障がある程度)ぐらいまで戻せないかなぁ。

その後、現在のリハビリ状況について、アンケートを受ける。

療法士さん「今のリハビリ状況はどうですか?」
わし「思ったよりはましですけど、まあぼちぼちですかねグッ
療法士さん「どのくらいだと『大変満足』だと思いますか?」
わし「そりゃ、手術前と同じように崖や山道を登れるようになれば、『大満足』ですね(中高6年間登山部)ニヤリ。とはいえ、無くなったものはしょうがないので、他の人から見て違和感ないぐらいまで歩けるようになれば、『満足』です。」

担当の療法士さんは翌日から研修とのことで、リハビリはこの日で終了。


その後、お昼過ぎに担当の先生が、血液検査の結果を持って病室を訪れる。

先生「術後は一時的に炎症反応を示す数値の上昇が見られたものの、現在は落ち着いており、術後の経過は順調だと思います。ドレーンの排液量が依然として基準値を超えていますが、これも下がってきてはいるので、明日にはドレーン菅を抜いて穴を塞いでしまいます。」
わし「もっと早くドレーンが抜ければ良かったんですが。調子に乗って、動きすぎましたね炎
先生「あと速報的な情報ですが、腫瘍の病理組織検査の結果が出たそうです。結果としては『腫瘍は取りきれた』、『残存腫瘍率は10%強』とのことです。」
わし「えっ?ってなんですか?つまり10%以上ということですか?」
先生「病理診断科の言葉遣いになりますが、そういうことです」
わし「裏を返すと壊死率が90%以下ということですよね。ちなみに腫瘍の大きさはどのくらいでした?」
先生「確認します。放射線療法の有無については、骨軟部腫瘍科と腫瘍内科で検討します。」

(その後、摘出した腫瘍の大きさは割面で6x5x3cmと教えてもらう。ということはpost chemotherapyで90mlより全然小さいということか。)

 


うーむ。腫瘍が取りきれたのはひとまず安心だけれども、化学療法による壊死や繊維化の割合が90%を超えなかったのは引っかかる。


何度も書きますが、

・初期(initial/primary)の腫瘍体積≧200ml or not
・化学療法の奏功性がGood or Bad(Good or Badの境界は90%?)


は僕が特に気にしていた予後因子なので、なんとも微妙なところもやもや


そんなテンションになると、また色々と調べる悪い癖が。。。

調べていると、今更ながら「小児がん診療ガイドライン」の記載(html/PDF)を発見。ここでは書きませんが、奏効性と予後との関係については、CQ5をご参照。

今まで米国国立がん研究所(NCI)のPDQを翻訳したものが、無料かつ一番詳細な日本語文献だと思っていましたが、このガイドラインは更に詳しめ。調べても中途半端だった部分を補足してくれるのはありがたい。
(没になったブログテーマとして、「ユーイング肉腫とは?」とか「抗がん剤等の副作用」がありましたが、このガイドラインを読めば大体まとまってる。
 あと一階の希少がんセンターに色々と面白い文献があることに今日気づいた。もう調べるのはやめようと思ってたのに。。。)


その後、夕食後にK先生が病室へ。

K先生「副担当の先生から速報を聞いたと思いますが、まずは腫瘍が取り切れていること、次に腫瘍の残存率が10%強であったことが分かりました。腫瘍が取り切れたころから、放射線療法は必要ないと考えていますが、じゃにおかさんが望むなら追加で行うこともできます。」
わし「そうですか。腫瘍が取り切れたことは嬉しいものの、腫瘍の残存率は予後因子として重要な要素だと考えているので、手放しでは喜べないというのが正直な感想です。とはいえ、奏功性が不良とも言えず、”ほぼ”良好というのが正しいのかもしれませんが。。。他方、放射線については、そもそも僕は先生方に全幅の信頼を置いており、治療方針について素人の僕がとやかく言う立場にはないと思っています。その上で、今回、腫瘍が取り切れており、かつ科学的奏功性がほぼ良好であるのであれば、敢えてやる必要はないと思っています。」

まずは本当は手術が成功したことについて、感謝の意を伝えるべきだったんでしょうが、取り繕うのが下手というか、感情を表に出しやすい人間なので、何とも失礼な態度を取ってしまいましたガーンガーン


ちなみに、今後は4月初旬に化学療法を再開するとのこと。腫瘍内科の担当先生が代わったこともあり、退院後に腫瘍内科の外来→翌週入院というスケジュールだったんですが、「さっさと化学療法を再開して欲しい」とネゴったら、入院を一週間早めてもらいました。本当すみませんアセアセ
 

 


〇Day10(術後8日目)
この日は予定通り、昼過ぎに残ったドレーンを抜いてもらう。
あと2日ぐらい早く抜いてもらえないかなーと思ってたけど、まあ無理でした。

 

ドレーンを抜いた後は、中の圧が残っているためか、穴から体液が噴き出てくるので、何度もガーゼを変えてもらうことに。ハッ

 

抗生剤も朝一の投与をもって終了。

しかし、完全に開放されると清々しいものです。歩き回りたいところですが、また体液が溢れ出すので基本的には大人しくしていました爆  笑

 

夕食事後にK先生が病室を訪れるものの、検温中ということもあり、「じゃあ今度の外来で!」と簡単なあいさつでお別れ。

また御礼を言いそびれてしまったアセアセ

 

 

 

〇Day11(術後9日目)

静かな週末。翌日退院なので、移動は控えめに。

 

 

 

〇Day12(術後10日目)

待ちに待った退院の日!

 

この日は当直の先生にドレーンの様子を見てもらう。

(頬が腫れた時も色々診て下さった先生。何かと縁がある)

 

先生「もう退院なんですか。回復が早いですね。」

わし「いえいえ、自分の予定よりも遅くなってしまいました。。。」

先生「穴もほぼ塞がってきてるので、大丈夫だと思います。お大事に。」

わし「どうもありがとうございました爆  笑

 

その後、大学からの友人のKにまた迎えに来てもらう。

ジャンクフードを食べたくて仕方がないので、ケンタッキーでオリジナルチキンを購入。

(この日は28日(ニワ)だったため、セール中だったルンルン

 

退院の日から結構歩いてみましたが(オイ)、右足を軸にした重心移動が難しいので、人混みを歩くと前から来る人を避けずらいアセアセ

この日に動きすぎたせいで、翌日と翌々日は動けなくなるという。

 

 

〇その後

まずは手術を終え、退院してからの感想を。

 

手術前は何とかなるやろと思っていましたが、直前になると生まれて初めての手術ということもあり、どうなるもんかとビビり倒してました。

しかし終わってみると、意外と歩けるし、回復も早かったので安堵しました。執刀された先生を始め、がんセンターの医療関係者の皆様方に感謝申し上げます笑い泣き

 

他方、病理組織診断の結果については、確かに満点ではなかったと思います。

 

とはいえ、壊死率が90%を越えたら再発・転移が絶対ないとも言い切れないし、逆に50%未満だからといって必ず再発・転移するとも限らない。

腫瘍の初期の大きさについても同様で、例え200ml以下であっても、5年後にはこの世に居ないかも知れません。

 

自分は「抗がん剤がどのタンパク質に効いて、どうがん細胞に作用するか」といった、生理学の知識が全くちんぷんかんぷんなため、唯一分かる統計の知識でエビデンスを色々調べていましたが、最近は確率論のような合理性に囚われすぎるのも良くないなと思うようになってきました。

 

何が言いたいかというと、5年無病生存率がどうであれ、生き残る人は生き残っているわけだし、例え運良く生き残ったとしても、再発や転移の恐怖にビクビク怯えながら過ごすのはみんな一緒。

もうこれ以上は神のみぞ知る世界。

ならあまり悩まず、今を一生懸命生きるしかないよね。

 

と何故か達観するようになってきました。

 

 

今回の手術で集学的治療のヤマは越えたかも知れませんが、まだまだ先は長い。。。。

 

とりあえずは治療をやり遂げることに全力を尽くします!グッ

 

 


・・・

しかし投稿をさぼると中々追いつきませんね。

気が向いたら投稿していくので、引き続き、よろしくお願いいたします!



 じゃにおか拝