では特上卓第424戦前編の開始です。
東1局
うーん。。。ここは牌効率だけで言えばドラのですが、1シャンテンとは言え流石に1巡目から愚形残りの手牌でドラを切るのは違いますよね。。。よって、ここは1シャンテン取らずとする切りとしました。
はい。まぁこれは何度も言って来た事ですが、普段は牌効率を重視して素直に打ち、ここぞと言う時だけシャンテン数戻しとしたり、手替わりを待ったり、愚形を嫌って良形を求めたり等を的確に判断出来る人が本当に打てる人なんだと思います。
なので、この局面だけを取り上げ、「俺もここは当然そう打つ」と思った人でも、点棒状況や巡目や場況などを考慮せずいつでもそう打つと言う人なら、同等の雀力なのではなく、そこには歴然の差があるのだと思います。
Mリーグなどでも「俺ならここはこう打ったのに」と思う人って本当に多いと思いますが、全員の手が見えている上に時間を使って客観的に判断するのって、ハッキリ言って簡単な事なんですよね。。。それをつい勘違いして「俺ならこんな間違いはしない」=「俺の方が上手くて強い」と思い込む人って案外多いのです。
なので、結局は本当に実戦でもそう打てていますか?本当にミスしませんか?と言う事に尽きると思うのです。これは以前にも言った事があるのですが、おそらく、「この人ちょっと下手だな。。。」と思うくらいの人と実は同等レベルな事が多く、「まぁ俺はこの人くらいかな。。。」と思える人ってのは自分より格上で、「この人上手いな~」と思った時は、おそらく天地の差ほどのレベル差があるんだとわたしは思っています。
って、これは別にわたしのレベルがどうこうの話ではなく、そう言った事実を受け入れられる事もまた強さに繋がると思いますし、わたしの打牌や選択に対しても「そんなの当たり前」と思うのではなく、本当にそう打てていますか?本当にそこでミスしない自信はありますか?と言った問いかけをしながら観て頂けると良いかと思います。
何とドラのが重なりリャンメン2つの1シャンテンとなりました。
このようなピンフが確定しているような時はつい先切りしたくなる人も居ると思いますが、やはりそれも巡目や場況次第なんですよね。
それで言えば、ここはまだ3巡目なので守備など考える必要など一切ありませんし、今回はドラがなので、そんな時にやの先切りをしてドラの暗刻の裏目などになっては悲惨どころの話ではないですよね。まぁここはなどを残しても安牌にならないので以外の牌を切る人など居ないとは思いますが、例え次に安牌となる牌を引こうとも、ある程度の巡目まではブクブクに構えて真っ直ぐ打った方が良いと思います。
何と次巡、あっさりとテンパイが入りました。
当然の即リーチとしますが、仮にもしも先にから埋まっていた場合は、ではなく切りリーチとしていました。
理由ですが、やはりを切る事によってを持っている人が合わせてくれて、ワンチャンスなどにでもなればでの出アガリ率が上がると思うからです。
このように、「これを引いた場合はこうしよう」などと考えておく事も大切ですよね。
結果は、リーチピンフツモドラ2で2000・4000のツモアガリとなりました。
いや~これはいきなりラッキーなアガリとなりましたね。
東2局
これで喰いタンのアガリも見えて来ましたが、受けが出来てしまった事から仕掛け辛くもなりましたよね。よって、ここは中膨れの周りで良形ターツが出来ればを嫌う事も可能となるので、ここはまだ中膨れ形のは残し切りとします。
はい。
ここはが3枚切れとなってしまったのでを見切る手もあるかとは思ったのですが、を雀頭固定とする切りとしました。
先生に怒られました。
ここはやはりを見切ってカンの受けにも対応した方が良かったみたいですね。。。
まぁわたしは知っての通り三色はほとんど見ませんが、別に毛嫌いしている訳ではないのでw可能性は残します。ただ、無理に狙うのは明らかに損だと熟知しているので、狙う事はほとんど無いと言う事ですね。よって、ここで切りとします。
このような時に何としてもを使い切ろうと切りのリャンカン形に構えてしまう人も居ますが、先にが埋まった時にカンチャン待ちが残ってしまう事を理解していますか?その時は例えが出て行こうともピンフの1翻でカバー出来る事を理解していますか?と言う事となるんですよね。。。
はい。常識ですよね。
対面に3副露が入った所、上家からチーテンに取れるが出ました。
うーん。。。これは難しいですね。。。
と言うのは、愚形待ちが残ろうともタンヤオドラ2の3900点が確定するのであれば鳴くべきかもしれませんが、やはり待ちがドラ表示牌のカンではアガリは厳しいと思うからです。よって、ここはかなりのラグを掛けてしまったのですが、長考した末にスルーとしました。
先生はやはり仕掛けますか。。。
親の上家からリーチが掛かった所、テンパイが入りました。
ここはテンパイを取るのであれば一発でを切る事となりますね。。。
ただ、これはわたしがいつも言って来た事ですが、オリたくても確実に通る牌がたった1枚しかないのであれば、ここでを抜いた所で結局次に切る牌が無くなってしまうのです。だったら、ここはでの放銃のリスクを背負おうとも自身もアガリの抽選を受けられるように、ここで勝負に出てしまった方が実は良いのです。よって、ここはをぶった切って追い掛けリーチに踏み切ります。
ちなみに、を切るにしても現物待ちなのでダマもあると思う人も居るでしょうが、ここはなどの強烈な牌を切るからなどの意味ではなく、単純に自身の手がピンフドラ1と言う手なので、リーチを掛ければ最低でも3900点となるそこそこのチャンス手なのであれば、ダマに構えての交わし手とするのではなく、本手としてぶつけた方が得だと言う事なのです。
逆に言えば、これがピンフのみだったなら、おそらくダマに構えたと思います。理由は言うまでもなく、交わし手としたいのであれば、リーチを掛けて脇にを止められてしまうのは損以外の何者でもないからです。まぁ交わし手とするくらいであれば、そもそもは押せませんが(笑)
先生もここはを勝負してのリーチとの事ですが、かなり微妙なラインですね(笑)
結果は、リーチピンフ一発ツモドラ1で2000・4000のツモアガリとなりました。
これを観て「お前運良過ぎ!」と思った人も居るでしょう。。。
はい。その通りだと思います(笑)
実際、ここ最近はかなり調子が良いのは事実です。こう言った勝負所で勝てる事が本当に多いです。ただ、一つだけ言わせて頂きたいのは、例え最近ツイているのは事実だとしても、間違った選択は少ないと思うので、全てが運だけかと言われればそれは無いとも言えると思うんですよね。。。
まぁ人によっては上家のにチーテンを取っているのでどうなったかは分かりませんが、必ずしもチーテンに取るのが正解だった局面ではないですし、リャンメン2つの1シャンテンであれば面前でリーチを狙うのは非効率な事でも何でもなかった訳なので、そう言った判断一つによっても結果が大きく変わって来るのが麻雀ですからね。
正直、わたしも昔は高段者の試合をよく観戦していて、このような結果を観た時に、「そらそんな運があれば誰でも勝てるし、俺にもそんな運があれば余裕で九段にも十段にもなれる」と思っていたんですよね(笑)
ただ、運だけで勝っていた訳でもないのもまた事実ですし、そう言った目で観てしまった瞬間から、もう観戦する意味など無くなってしまうのです。。。なぜなら、その人がどんなに上手く打った所で、結局その人の勝ちは運によるモノだと妬んでしまうからです。でも実際は運が良く見えるだけで、その人だからこそ見えているモノなどがあり、その結果によって勝っている可能性だって十分あるのですから、やはりそれを教わるような感覚で観るべきなんですよね。そうすれば、必ず何か得るモノがあると思いますし、今後の課題なんかが見つかるのだと思います
では中編へ続きます。