8月28日、青山で「栗野夫妻を偲ぶ会」が有志によって行われました。
栗野夫妻とは、駐シリア大使、駐カンボジア大使を務められた外交官である栗野鳳氏とその奥様の美代子さんのことです。
栗野鳳氏は、外交官である一方で、日本国際ボランティアセンター(JVC)、幼い難民を考える会(CYR)、パレスチナこどものキャンペーン(CCP)、シェア=国際保健協力市民の会(SHARE)など、多くのNGOの設立や育成に関わられました。奥様の美代子さんは、上記のNGOにボランティアとして長く関わられ、多くのNGOスタッフから慕われていたお母さん的な存在の方でした。

国際協力NGOセンター(JANIC)事務局長ブログ
(JVC事務所の栗野夫妻)

2004年に亡くなった鳳氏に続いて、今年2月に美代子さんがご逝去され、お二人を慕うNGOの仲間たちが集まって、今回の偲ぶ会の開催となりました。

当日は、会場にお元気な頃のお二人の写真が掲載される中、会の呼びかけ人である熊岡路矢氏(元JVC代表、日本映画大学教授)、星野昌子氏(元JVC事務局長)、本田徹氏(シェア代表理事)、峯村里香氏(幼い難民を考える会事務局長)、田中好子氏(パレスチナ子どものキャンペーン事務局長)などが次々と、お二人に功績や思い出を語ってくれました。
それらの話を聞くにつけ、栗野ご夫妻が日本のNGO界に与えた影響の大きさが分かりました。

会の途中では、JVCボランティアチームのリーダー的な存在だった加藤明彦氏が作成した「僕らの80年代史 A Japanese NGO in the 80s」というビデオが上映されました。JVCの廃棄予定の写真を加藤氏が自宅に保管してあり、その膨大な写真の中から選んでスキャンし、映像と組み合わせて12分ほどビデオに編集したものです。

JVCの事務所やイベントの様子などが次々と写真や映像で映し出され、OB/OGにとって懐かしさで胸がいっぱいになります。当事者でなくても、ギターや演劇が日常の活動と一体化していたような、NGO創世記の学生サークルのような雰囲気を味わってもらえるのではないかと思います。

映像はユーチューブにもアップされていますので、ぜひご覧になってください。
私も最後の方でちらと写っています。20年以上前の懐かしい映像です。