九州奪われた“虎の子” 城島阪神入り

10月28日16時57分配信 夕刊フジ

城島健司捕手(33)が27日、阪神に入団する意思を表明したことを受け、古巣のソフトバンクや地元九州には衝撃が広がっている。

 かねてから「まだ働けるうちにホークスに戻ってプレーしたい」と語っていた城島。恩師の王貞治球団会長が直接交渉に乗り出し、ソフトバンクには楽観論も広がったが…。阪神との獲得競争に出遅れたのが大きく響き、復帰に備えて欠番扱いにしていた鷹の背番号「2」は宙に浮いた。

 王会長は「ホークスの一員として一緒に優勝を目指して戦ってほしかったので残念。ただ彼自身が決めたことであり、日本のプロ野球界をさらに魅力あるものにできる選手なので、活躍を期待しています」とコメント。

 城島は「4年前は戻ると疑わなかったが、ホークスにも事情がある」と複雑な思いを語り、「王会長とも会って心が動いた。多くのファンから帰って来いと言われたが、体はひとつしかない。福岡への思いは変わらない」と理解を求めた。

 長崎・佐世保生まれで大分・別府大付高(現明豊高)出身の城島は、地元がはぐくんだメジャーリーガーとして、九州では絶大な人気を誇ってきた。福岡のテレビ局は米大リーグ情報で、城島を優先的に取り上げた。かつては福岡に本社を置くベスト電器や佐世保銘菓「九十九島せんべい」などのローカルCMに出演。現在も福岡銀行のイメージキャラクターを務め、CMにも登場している。

 それだけに福岡のメディア関係者は、「これから阪神のユニホームを着て、関西の顔として取り上げられれば、こちらにはさびしさを感じる人も出てくるだろう」と話す。九州での“ジョー熱”が下がるのは避けられない。

鷹、城島獲り“失敗”…王会長「残念」

2009/10/28 12:36更新

 ソフトバンクは27日、交渉のテーブルに着くことができず“不戦敗”に終わった。城島健司捕手(33)の阪神入団表明を受け、竹内孝規球団最高執行責任者(COO)は「結果的にはスピード感が足りなかったかなと反省している。チームの内部にもいろんなさざ波を立ててしまった」と話した。古巣は条件提示すらできなかった。

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記事本文の続き 今季は29歳の田上がチーム最多の26本塁打を放ち、不在だった正捕手に定着。経営面では年間約50億円といわれる球場使用料を支払いながら、推定年俸5億円の松中らを抱えるチームにとって、大リーグ帰りの城島の高額年俸も判断を遅らせる一因となった。

 阪神が早々と獲得意思を明らかにする一方、ソフトバンクが態度表明したのは4日遅れの24日。その夜には王貞治球団会長が城島と夕食をともにして意思を伝えたが、恩師の説得という「伝家の宝刀」(竹内COO)でも、劣勢を覆すには至らなかった。

 王会長も球団を通じてコメントを発表。「ホークスの一員として一緒に優勝を目指して戦ってほしかったので残念。ただ彼自身が決めたことであり、日本のプロ野球界をさらに魅力あるものにできる選手なので活躍を期待しています」。ホークスで3度のリーグ優勝をともにした教え子の決断を尊重した。

阪神・蕭、憧れの城島に“弟子入り”志願

2009/10/28 11:30更新

さっそく“弟子入り”や! 阪神の2009年のドラフト1位右腕、蕭一傑(しょう・いっけつ)投手(23)が27日、城島健司捕手(33)の阪神入団に、大興奮だ。秋季キャンプ行きが決定した右腕は、ソフトバンク時代、和田や杉内を育てた“バッテリーのアニキ”を慕うことを誓った。

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記事本文の続き ひざをついたままの二塁送球。マウンド上で激しくナインを鼓舞-。そんな闘争心あふれる城島の姿は、これまでテレビ画面の向こうだった。しかし、これからは違う。近づける。話せる。秋季キャンプ初参加が決まった蕭一傑が“生ジョージマ”に教えを請うことを誓った。

 「一番先にあいさつにいきたいです! いろいろと話を聞いてみたい」

 ランニングなどで汗を流した秋季練習後、新・正妻の誕生に目を輝かせた。それほどまで、喜ぶのは理由がある。

 「九州のテレビはパ・リーグ(ソフトバンク)が多かった。『すごい人だなぁ』と思ったのを覚えています」

 台湾から留学し、宮崎・日南学園で高校時代を過ごした。ちょうど王ホークスの全盛期だった。2年時の2003年には、城島が日本シリーズで長嶋茂雄以来史上2人目となるシリーズ2度目の4本塁打を放つなど大活躍。阪神に勝って、日本一に貢献した背番号2が、目に焼き付いていた。だからこそ、会うことができた日には猛ダッシュして、顔と名前を覚えてもらいたい。