#80年代青春シネマを語ろう『ファンダンゴ』(アメリカ・1985年) | Cinéma , Mon Amour.。.:*☆

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左脳は邦画で出来ておりまする╰(*´︶`*)╯

こんにちは


80年代青春シネマを語ろうに
ご参加中の皆さま、またコメントを頂いた皆さま
このたびは誠にありがとうございます╰(*´︶`*)╯♡


期間は今月いっぱいですので
参加してみよっかなぁ〜〜とお思いの方は
#80年代青春シネマを語ろうをつけて
ブログを投稿して頂けたら有り難き幸せ╰(*´︶`*)╯♡

映画レビューはもちろん
エッセイなども良いですね♬

ハリウッド映画以外でも構いません

青春映画と謳っておりますが、
ジャンルも一才問いません←なんだそれ

各人が思う青春映画のご紹介、
お待ち申しております


↑ こんなご面相で待ってるって意味で貼った
  ニコルソン御大の画像です


さて
本日わたくしがご紹介する
80年代青春シネマ、それは
『ファンダンゴ』(fandango)

(Netflix、アマプラでは課金あり)


舞台は1971年のアメリカ

テキサス州はオースティンの、とある大学寮。


卒業を控えた面々による

卒業記念パーティーと一緒に

寮生ワグナー(サム・ロバーズ)と

女子学生デビー(スージー・エイミス)の

結婚祝いも一緒にやっちゃおうってことで、


主役の二人を迎えようと宴もたけなわ、なう。


だがしかし!


浮かない顔して現れたワグナーの隣に

フィアンセデビーの姿はなく


彼は囃し立てる仲間たちに

『結婚は中止になった』と意気消沈


ワグナーに『何でや!?』と詰め寄るのは

『グルーバーズ』の一人フィル(ジャド・ネルソン


あ、

この『グルーバーズ』言いますのんは

男子寮生で結成されたグループでして


メンバーは、

成績優秀にして軍隊へ中尉として

入隊が決まっている件のフィルに


卒業後は牧師になるドーマン

チャック・ブッシュ


こう見えて会計学科を首席で卒業し

会計事務所に就職予定のレスター

ブライアン・チェザック


そして

『グルーバーズ』のリーダー、

二枚目だけど性格はチャランポランなガードナー

ケビン・コスナー)の5人です


何故ワグナーとデビーの結婚が

中止となったのか?


それはワグナーに

ベトナム戦線への招集令状が届いたからで

そこには

『貴君は学生特権で兵役を3年免除されていたが

 勉強せんと落第するくらいなら、

 戦線へいてまえーーー💢』とあり


デビーちゃんに

戦争に駆り出される自分と

このまま結婚してとは言えず、

だからワグナーは落ち込んでいたのDeath。


『(出征)おめでとう、、、』と

気詰まり気に祝いを述べたフィルを横目に

結婚はグルーバーズの墓場だを豪語するガードナーは


『ウェーイ、俺と一緒じゃーん』と、

彼もまた成績不振を理由にワグナー同様

兵役免除を解除されていたというわけで、

そうと決まれば、馬鹿騒ぎ(ファンダンゴ)して

不景気をぶっ飛ばそうぜぃ!


で、いつするの?

今でしょっ?ってことで


『グルーバーズ』を結成した時

別れたきりのドンに会いに一路でメキシコへ!


グルーバーズ最後の旅が今、始まる





青いキャデラックのルーフにおっ立つ

白の物体の中身を、アルコールで一杯にする

『グルーバーズ』(いけてる奴ら)の面々を

クレしんの『春部防衛隊』隊員に置き換えるなら


今作で初の主役をゲットした

ケビン・コスナー演じるガードナーが

しんちゃん


後に『ブラット・パック』の一員となる

ジャド・ネルソン演じるフィルは風間君、


ジェイソン・ロバーズ

ローレン・バコールの実息子

サム・ロバーズ演じるワグナーはまさお君、



何かと頼りになる巨漢のドーマンはぼーちゃん

置換するとそれぞれのキャラが想定しやすいかと

存じます


レスターは性別は違えどもななちゃんです


彼は最初から最後までずっと寝たきりですけど

最後の台詞がメンバーの中で一番大人なところが

ななちゃんで間違いない!


ですからまぁ

ジャド・ネルソン演じるフィルが

『メキシコへは行かん!引き返そう』と

空気を読まない発言をするたびに

メンバーの餌食になる図式が成り立つわけでして

それはもう、命を張るくらいにね



旅の途中で立ち寄った、

映画『ジャイアンツ』の撮影跡地は

思いのほか、しょぼかったり


車がエンコしてナンパした

オネーちゃんたちに奢ってもらったり


彼女たちと花火で遊んだ夜の墓場では 


『そこまだ土柔らかいから気をつけて』と言われ

『じゃまだ、ホトケさんになって間もなしか』と

覗いた墓標には19歳で戦死した若者の名があったり


花火が放つ光が、音が

焼夷弾の閃光を、爆音をイメージさせたり


そう


彼らの馬鹿騒ぎ、ファンダンゴは

なんら責任の伴わない今までとの訣別を意味する

通過儀礼、であるがゆえに


中でも望まぬ出征を控えた

ガードナーとワグナーにとっては、

やがて来るやもしれぬ死への恐怖を回避するための

刹那、であるがゆえに


そこがこの映画を

おバカな男子たちによる

単なるロードムービーではなく

なんともやるせ無い逸作へと押し上げているのです


そして、

さりげなくも実は物語の根幹となる

シークエンスの数々


映画の冒頭で

ガードナーが破り捨てた写真の意味


グルーバーズが

遠路はるばる会いに行ったドンの存在


そして何故フィルは

メキシコ行きを阻もうとしたのか?


それらの回収を滞りなく


いや、紆余曲折を経、済ませると、、、


待っていたのは


祭りの後の静けさよ



今作『ファンダンゴ』は

スティーブン・スピルバーグ主催の映画工房

アンブリン・エンターティメント初の製作映画です


監督、脚本は、ケヴィン・レイノルズ

製作総指揮に、キャスリーン・ケネディ

       フランク・マーシャル


後のハリウッド映画界で

大御所と称される方々が、

その才能の片鱗を窺わせた記念作でもあり


彼らの青春時代を

彷彿とさせる佳作でもあります